チベットと中国の大学で勉強するチベット自治区出身の学生は、1979年で600人いました。このうちチベット人は、わずかに60人[10%]です。名簿によると、1984年にはチベットの3大校に1,984人の学生が在籍していました。しかし、そのなかにチベット人は666人[34%]しかいませんでした。また同年、チベットからは250人が中国本土の大学に送られたようですが、チベット人は60〜70人[24〜28%」しかいなかったようです。
チベット人の教育のための政府支出は、その多くが中国人学生のために使われています。今日でも、70%のチベット人は読み書きができません。ラサ第1中学に設置されている28のクラスのうち、チベット人用のクラスは12です。
1,451人の生徒のうち、933人[64%]がチベット人で、518人[36%]が中国人です。中国人がチベット語を学ばないのはまだしも、387人のチベット人生徒[チベット人生徒の41%]がチベット語を勉強できずにいます。チベット語が勉強できているのは、546人[チベット人生徒の59%]だけです。
また、111人の先生のうち、チベット人はわずかに30人で、さらにそのなかでチベット語を教えているのは7人だけです。聞いたところによると、ちゃんとした資格をもつ先生は中国人クラスを教えるように言われ、無資格の先生がチベット人クラスを受け持つのだそうです。
ラサ第1小学校には34クラスがあり、チベット人と中国人で半々に分かれています。1,000人がチベット人で900人が中国人です。チベット人のうち200人がチベット語を学んでいません。また136人いる先生のうち、チベット語を教えているのは18人です。
都市部から離れた所では、人民公社の解体にともなって多くの学校が閉鎖されました。いまでは、生徒がいないか、先生がいないかのどちらかです。
ラサのチベット大学には、チベット人学生が413人と中国人学生が258人います。チベット人学生のうち、251人がチペット語・チペット文学科に、また27人がチベット医学科に学んでいます。近代的な課題を研究しているチベット人は、135人しかいません。
チベット系の学科はよく「政治的操作の学科」と言われています。というのも、当局は定員の60%をチベット人に、残りの40%を中国人に割り当てていますが、チベット人の学生は多くこれら2つのチベット系学科に吸い取られてしまい、近代的な学科はその分、中国人に占められることになるからです。
英語学科に至っては、チベット人が2人に中国人が14人という状況です。