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85歳の誕生日におけるダライ・ラマ法王のメッセージ:チベット人の皆さんへ

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2020年7月6日

動画配信サイト【録画】:85歳の誕生日にダライ・ラマ法王からチベット人に向けたメッセージ(法王庁サイト)


今日7月6日は、私の誕生日です。新型コロナウイルスの世界的蔓延により、今年は大勢で集まって祝賀会を開くことができません。また、開く必要もないでしょう。しかし私は、私の誕生日を祝いたいと言ってくださる方々には、観音菩薩の真言(オーム・マニ・ペーメ・フーム)を少なくとも千回唱えていただくようお願いしたいと思っています。

このようなお願いをするのは、私たちチベット人は観音菩薩と特別なつながりがあるからです。私たちがインドに亡命し、ここダラムサラに居住するようになってからのことですが、ワティ・サンポと呼ばれる観音菩薩の立像が西チベットのゾンカル・チョーデ僧院から私のもとに運ばれてきました。ゾンカル・チョーデ僧院が南インドに再建され、僧侶たちがダラムサラから南インドに移ることになったとき、私はこの像を彼らに託すべきか、私の元に置くべきかを確かめるために団子占いをしてみました。その結果、ワティ・サンポは私のもとにとどまることを望んでおられるようでしたので、私がお世話係を務めることになったのです。このワティ・サンポの像には何か特別なところがあり、時々私に微笑みかけてくださったりします。

利他の心である菩提心を育むことは私の主な修行ですから、ワティ・サンポは私の帰依の対象であり、守護者でもあります。私がよく、観音菩薩は私のボスであり、私は観音菩薩の使者である、と言っている理由もここにあります。

そこで、あなた方が私の誕生日を祝いたいと思っているならば、あるいは皆でお祝いをしたいと思っているならば、おそらくそれもかまわないと思いますが、お金をかける必要はありません。しかし、私の誕生日には観音菩薩を思い起こし、観音菩薩は私ダライ・ラマの拠りどころであり、私が帰依している方なのだということを思い出していただきたいのです。清らかなヴィジョンの系譜においても、観音菩薩と私は幾世にもわたるつながりがあるからです。

ですから、私の誕生日には、私、ダライ・ラマを観音菩薩と同じ本質として観想するか、あるいは観音菩薩を本尊として、その面前に私がひとりの僧侶として座していると観想してください。その状態で観音菩薩の真言(オム・マニ・ペメ・フム)を千回唱えるならば、必ずやご利益があることでしょう。

そうすれば皆さんも善根を積むことになりますし、私も善を廻向します。そして皆さんも、観音菩薩の使者である私が100歳、108歳、110歳位まで生きられるよう祈願してください。

 

皆さんの幸せと健康を祈っています。

タシデレ

皆さんへの感謝を込めて