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米大統領が中国にチベット人の権利擁護を要請

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(2014年2月11日 CTA

President Barack Obama delivers remarks during the National Prayer Breakfast
at the Washington Hilton in Washington, D.C., Feb. 6, 2014.

ダラムサラ:バラク・オバマ米大統領は2月6日、首都のワシントン・ヒルトンホテルで開かれた、政策担当者や多くの宗教指導者が参加する全米朝食祈祷会の演説で、中国に対し、チベット民族を含む中国内の少数民族の基本的権利を尊重するよう求めた。

大統領は次のように述べた。「アメリカと協力関係にある国には、アメリカの最高基準を満たさない場合があるが、アメリカ国民の安全保障という、最重要な面で協力関係を築いている。しかし一方でアメリカは、協力相手国に対し、時には友好国であっても、普遍的な人権を擁護するよう求めることが重要だという立場である。そのため宗教的自由を促進することはアメリカの外交政策の重要な目的である。そして私は地球上のいかなる国もアメリカほど宗教の自由を擁護する国はないことを誇りに思う。

アメリカは中国と活発に関係を築いている。米中関係は、米中間だけでなく世界にとって非常に重要である。しかし中国の指導部との会談でいつも強調して伝えることは、中国の可能性を実現させるために必要なことは、キリスト教徒、チベット仏教徒、ウイグルのイスラム教徒を含めた信仰者の普遍的な人権を擁護することだということだ。

歴史を見ると、信仰の自由も含めた国民の権利を擁護する国家は、最終的にはより公平で平和、豊かな国家を築いている。人権を擁護しない国家は秩序不安や暴力、過激思想といった苦い種をまいている。したがって信仰の自由は、アメリカの国家安全保障にも関わってくる。」

オバマ大統領の声明はチベットにおける政治的、宗教的自由に対する政策的弾圧と、言語、文化の同化政策による人権侵害の現状について米国議会や政権がこれまで提起してきた懸念を表明したものだ。

2009年以来、125名のチベット人が中国政府の弾圧への抗議の焼身自殺を図り、107名が死亡している。彼らはダライ・ラマ法王のチベットへの帰還とチベット人の自由を求めている。


(翻訳:植林 秀美)