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米国から中国へ:チベット問題を平和的に解決するためにダライ・ラマと使節との会談の再開を

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2020年9月5日
インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

 

米国は中国に対し、ダライ・ラマ法王とその使節との会談を再開し、悩ましく長期化しているチベット問題を前提条件なしに解決するように提案しました。

水曜日の記者会見でマイク・ポンペオ国務長官は、「我々は北京に対し、前提条件なしにダライ・ラマまたは彼の代表との対話を開始し、彼らとの相違を解決し和解に達成できるよう引き続き要請する」と述べました。

この声明は、米国政府によるチベットへの長年の支持、そして中道的アプローチに基づく対話を通じチベット人の真の自治権を確保する理由を再確認させられるものです。

国務長官は、米国はチベット仏教を「中国化」し、地域の「分裂」と闘うという第7回チベット活動会議の習近平の発言下のチベットにおける中国の行動についても懸念していると述べました。

7月の声明では、国務省は中国側の米国外交官、官僚、ジャーナリスト、観光客のチベットへのアクセスに対する継続的かつ体系的な妨害のために、チベットにおける中国政府の人権侵害ならびに高原の環境悪化を防止できなかったことを報告しています。

チベット相互入国法に従い、チベットは相互機構を通じて中国当局によって日常的にアクセスが拒否されているチベット地域への米国人の旅行を促進する法令を軸とすることしました。その後、中国政府職員が米国政府職員、ジャーナリストがチベット自治区とその他のチベット地域へのアクセス制限に関与していたと判明したため、米国は彼らに対するビザ制裁を発表しました。

中国はチベットの違法占領から数十年にわたり、かつて独立していた国を鉄の拳で支配してきました。この中国政府の誤った政策は、チベットのアイデンティティ、チベット仏教の遺産、言語、文化、生活様式といったあらゆる側面に対する取り締まり、そして絶望的な抗議行動の中で154人のチベット人を焼身自殺に追い込む結果となった自由の抑制に特徴づけられています。

最近の取り締まりでは、中国の習近平国家主席は、チベットに関して悲劇的な展開の兆候を示すような10の政策指令を発表しました。そこには、チベット仏教を中国の社会主義の文脈に適応させ、チベットの安定を維持するための「難攻不落の要塞」を構築し、国民の団結を保護しその「分離主義者」と闘いの中で大衆を教育することを含まれています。

この「見当違い」で「欠陥のある」方針を非難したチベット亡命政府主席ロブサン・センゲ博士は月曜日に次のように述べています。「チベットの不安定の根本的な原因はチベット人の信仰ではなく、中国政府の抑圧的で失敗した政策です。これらの強硬な政策と抑圧の継続は、事態を悪化させるだけです。従って、中道アプローチに基づく本物の自治が唯一の実行可能な解決方法なのです。」


(翻訳:ガン・キー)