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ベルン会談 ダライ・ラマ法王の使節団、中国との第四回目の会談を終える

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(2005年7月1日 チベット亡命政権)

(ダラムサラ)7月1日、ダライ・ラマ法王の個人事務所は、ロディ・ギャリとケルサン・ギャルツェンに上級補佐官三名が同行して、中華人民共和国使節団との四度目の会談の第一回会合が6月30日にスイスのベルンで始まった、と発表した。この中国との四度目の会談は、6月30日に始まり、7月1日午後まで続いた。中国側を代表するのは共産党統一戦線工作副部長、及び当局関係者である。チベット亡命政権側の代表は、ダライ・ラマ法王の特使ロディ・ギャルツェン・ギャリ、ダライ・ラマ法王の使節ケルサン・ギャルツェン、チベット亡命政権情報・国際関係省(外務省)のソナム・ノルブ・タグポ事務次官、ダライ・ラマ法王台湾代表部事務所のツェギャム・ンガパ代表、チベット亡命政権交渉対策本部のメンバーであるブーチュン・K・ツェリンである。

ダライ・ラマ法王の特使ロディ・ギャリによる声明

ケルサン・ギャルツェンと私は、三人の上級補佐官(ソナム・ノルブ・タグポ、ツェギャム・ンガパ、ブーチュン・K・ツェリン)を同行し、中国共産党統一戦線工作副部長のズー・ウェイカン氏と六人からなる中華人民共和国の使節団に6月30日と7月1日スイス・ベルンで会いました。これは2002年1月23日に、直接交渉が再開してから四度目の会談です。ズー・ウェイカン氏は共産党統一戦線の代表、共産党中央規律検査委員会のメンバーでもあります。

話し合いは具体的で充実したものとなり、真摯でフランク、そしててきぱきとした雰囲気のもとで行われました。数多くの問題において明らかに大きな相違が、基本的なものもいくつか含めて、残っています。しかし、このベルン会談は、主要な問題について相互の意見や観点を、広い範囲にわたり分かち合う機会を双方に与えるものとなりました。私たちは、いくつかの提案をしました。それは信頼と信用を築くものであり、チベット問題の相互に容認できる解決を達成するため、実質的な交渉を目指し継続中であるプロセスを新しいレベルにまで押し上げるものです。私たちは、よりよい状況を作るためのあらゆる努力を続ける決意であることを繰り返し述べました。同時に、中国側がこの努力に参加することを推し進め、中国側からそのはっきりとした意思表示がないことを強調しました。両者とも、継続中のプロセスについて積極的な評価をしていることは明らかです。反対派の存在にもかかわらず、私たちの直接交渉がいまや安定し、「継続的な営み」となったことをズー・ウェイカン氏は喜んでいました。さらに彼は、中国共産党の中央指導部がダライ・ラマ法王猊下との直接交渉に大きな目的を付け加えたこと、双方に相違があることに悲観する必要はなく、さらに会談を設け、意見交換をして、互いの溝を埋めていくことが可能であると我々に述べました。彼のこの発言は、今までのプロセスが築いた信頼と信用の度合いを示していると思います。

昨年の上海での第三回目の会談で、私たちは会談の回数を増やすこと、中国外を含め、適切な場所で定期的な話し合いをするよう検討すること、ツェギャム・ンガパ(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所台湾代表事務所代表)を私たちのメンバーに加えてほしいことを提案し、話し合いを行いました。私たちは今日、ダライ・ラマ法王に会談の内容について報告をしました。法王はベルン会談が継続中のプロセスをさらに深める一つの機会となったこと、中国政府が提起した問題に我々が深く関わって取り組むことができたこと、基本的な問題の我々の立場を詳細にわたって明らかにすることができたことなどを喜ばれました。法王はカロン・トリパ(主席大臣)と我々に今継続中のこのプロセスをさらに推し進め、ベルン会談で議論した問題についてさらに話し合いを進めていくよう指示されました。我々がダラムサラに到着した7月5日、サムドン・リンポチェ主席大臣にこのベルン会談について報告しました。そしてこれから、亡命チベット人代表者議会の議長と副議長、カシャック(内閣)のメンバーにも大要を伝えることになります。