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チベットハウス代表のアリヤ博士率いる日本と韓国の僧団メンバーが、ブッダガヤで開催された国際サンガ・フォーラム2023に参加

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2023年12月24日

ダライ・ラマ法王に謁見する日本の代表団

ビハール州:釈尊が悟りを開いた仏教徒にとっての最高の聖地であるブッダガヤは、国際コンベンションセンター・ブッダガヤで開催された4日間の国際サンガ・フォーラム2023(12月20日から24日)で活気に満ち溢れた。フォーラムには約33カ国から2000人以上の僧侶が参加し、「伝統の橋渡しと現代性の包含、今日の世界における仏陀の教えについての対話」というテーマに沿って、さまざまな課題について議論が行われた。

ダライ・ラマ法王は、フォーラムを開始し、最後に大菩提寺の菩提樹の前で行われた祈りのセッションにも参加して、このフォーラムを祝福した。ダライ・ラマ法王は開会のメッセージの中で、主催者とフォーラムに参加するために集まった僧侶たちに感謝の意を表した。法王は、仏陀の本質的な教えと、仏教がより良い平和な社会の促進と創造にどのように役立つかについて語り、フォーラムで仏陀の教えを推進し、世界平和に貢献するための実りある議論が行われることを希望した。

アルナーチャル・プラデーシュ州名誉首相シュリ・ペマ・カンドゥ氏は開会式に出席し、フォーラムへの全面的な支持を表明した。ビハール州名誉首相シュリ・ニティッシュ・クマール氏はその後、参加国の代表団長らと会談した。

このフォーラムは 9 つのセッションからなり、44 名を超える僧団学徒が論文を発表し、次のようなさまざまなテーマについてプレゼンテーションを行った:いにしえの仏陀の知恵の解釈 – 文化を超えた見方;四法印 – 時空を超えた仏陀の知恵;四無量心 – 異なる視点での分析的研究;啓発のための37の要素 -それらに対する崇敬の包括的な探求と現代社会における適用;仏教と現代性 – 仏教とテクノロジーの交差点;ヴィナヤ(律、僧団に属する出家修行者が守らなければならない戒律)の探索 – パーリ語とサンスクリット語の仏教伝統における僧院修養の比較研究;実践と経典におけるサマーディ (三昧、瞑想によって精神集中が深まりきった状態のこと)- 伝統的アプローチと現代的アプローチの比較研究;深層の探求 –般若心経とその現代世界における実践的な意義;そして最後の総括セッション。

日本と韓国の僧団代表団は、チベットハウス代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士とゲシェ・テンジン・ナムカ老師を団長とする約26名のメンバーで構成され、フォーラムに出席し論文を発表し講演を行った。日本の代表団の主な参加者は次のとおり:十善院 小林秀英師、築地本願寺 中尾史峰師、萩生寺 齋藤友厳師、和田寺 遠藤喨及師、高野山大学 乾龍仁師他。韓国代表団は、ヒョンボン師、ヴェンクム・ガン師、ジャ・ホン師を含み、フォーラムで論文を発表し講演を行った。

築地本願寺の中尾史峰師は、「いにしえの仏陀の知恵の解釈 – 文化を超えた見方」をテーマとした最初のセッションで、論文を発表し、「私たちの日常生活における仏教」について講演した。

チベットハウス・ジャパン代表のアリヤ博士は、同じテーマの下で第2セッションの議長を務め、韓国曹渓宗のクム・ガン師と日本の高野山の乾龍仁師は「21世紀における仏教の役割」について他の演者らとともに講演した。

和田寺の遠藤喨及師は第6セッション「仏教と現代性 – 仏教とテクノロジーの交差点」の議長を務め、「21世紀におけるダルマ(法・徳)を共有するユニークな方法」についても講演し、興味深いデモンストレーションを行った。韓国のジャ・ホン師は、「仏教の教えと実践を広めるための現代テクノロジーとメディアの利用」について講演した。

普賢寺の小野常寛師は、第9セッション「相互依存のつながり」で、日本仏教の調和・世俗化・多様性について講演した。

議長と講演者全員に感謝状が授与された。ほとんどの東南アジア諸国からアチャリヤや高僧、僧侶、尼僧がこのフォーラムに出席した。僧団のメンバーと参加者はヨーロッパ、オーストラリア、メキシコなどから来ており、フォーラムは地元メディアで広く取り上げられた。このフォーラムは、すべての仏教の宗派が一堂に会し、この困難な戦争で分断された世界でどのように仏教が平和と安定を推進できるかを議論した史上初のフォーラムである。最終セッションの後、ゲシェ・ンガワン・サムテン教授がフォーラムの決議文を読み上げ、すべての仏教宗派の団結と世界の平和と調和のために協力する努力を確認する決議案を参加者全員が満場一致で可決した。

ダライ・ラマ法王は日本と韓国の代表団と特別謁見し、仏陀の教えに誠実に従い、人類の利益のために仏教の科学的側面と解釈を活用するよう助言した。法王は、「輪廻転生や死後の世界の概念は重要ですが、多くの人は簡単に理解できないかもしれません。私たちは仏教の哲学と心理学を強調して、現代世界に関連し役立つものにする必要があります」と発言した。

ダライ・ラマ法王が主宰する特別な祈祷会が、釈尊が悟りを開いた大菩提寺の菩提樹の前で執り行われた。参加した僧団のメンバーはそれぞれの言語で祈りを唱えた。日本と韓国の僧侶団メンバーは般若心経を唱えた。

 チベットハウス・ジャパンによる報告

オリジナル記事

ダライ・ラマ法王に謁見する韓国の代表団
フォーラムで演説するダライ・ラマ法王
フォーラムで演説するダライ・ラマ法王。
セッションの司会を務めるチベットハウス代表アリア博士
祈りを唱える韓国と日本の僧団メンバー

(翻訳:samsara)