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チベットはアジアの給水塔 ——グローバルな共通善のため

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ツェワン・ギャルポ・アリヤ*

チベット国際キャンペーン(ICT, ワシントンDC)
要約: チベット高原は世界で最も高いところにある平原として知られています。海抜は平均4000メートルに達し、「世界の屋根」とも呼ばれています。一方、環境学や気候学の分野でチベットは第三の極とみなされており、東南アジア諸国の給水塔として知られています。チベットの生態系は、世界的な気候変動の観点からしても、東南アジア諸国に流れ出る水源地としてもきわめて重要ですが、中国の軍事化、ダム建設、鉱山活動の活発化から大きな被害を受けています。本稿ではチベットがなぜアジアの給水塔なのか、チベット高原を保護することが必要なのかについて述べます。

キーワード: チベット、チベット高原、世界の屋根、第三の極、アジアの給水塔、チベットのダム建設、チベットの環境学

なぜチベットの環境と生態系が大切か

チベットの生態系に起きていることは、チベット、アジア、そして世界にとって歓迎されざることです。1950年代以降、中国の植民地政策に基づく過剰な鉱業、森林伐採、ダム建設、および高原の軍事化の影響で、チベットは大きな生態学的な混乱と環境被害に苦しんでいます。環境活動家と科学者が認識しているように、チベットの環境被害が続けば、ヒマラヤの氷河や永久凍土の急激な融解から下流域の15億人以上の暮らしに影響がおよび、さらに地球温暖化が引き起こされる可能性があります。

チベットは、ウツァン、アムド、カムの三つの地域で伝統的な3地域で構成されており、その面積(250万平方キロメートル)はタイの5倍、日本の6倍に相当します。高原の標高は平均4000メートル以上で、北極と南極に次ぐ最大級の氷河を有しているため「第三の極」とも呼ばれています。これら氷河は、インド、中国、バングラデシュ、ネパール、パキスタン、ブータン、そしてミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムといった東南アジア諸国の土地と人々の暮らしを支えています。

写真: チベット亡命政権情報国際関係省、チベット博物館(ダラムサラ)

古来、チベット人は周りの環境とバランスのとれた良好な関係を保ってきました。推定人口は600万人強と土地の広さに対して人の数は非常に少なく、人々は宗教や精神面の追求を重視してきました。チベット人はチベットの自然の完璧な守護者であり、そのライフスタイルは全ての生命体に恩恵をもたらし気候の安定に貢献しています。チベット人は山々、川、森林を神々の住まいとみなして崇拝し、鉱山採掘、漁業、狩猟、伐採に携わることはありません。

チベットの価値観と文明の中心には常にこうした哲学と自然との相互依存の掟がありました。

自然や人間以外の生命体とのバランスを保つため、チベット政府は環境関連の法律を時折、発布してきました。具体的には高原の環境と野生動物を保護するための法律として、Ri-rgya-klung-rgya、Ri-rlung-rtsa-tshig、bK`-bdus-tsa-tshig、Yarlung-bya-gso-khangなどがありました。環境に関する法律を世界で初めて制定したのはチベットだろうという学者もいます。このようにチベットではヒト、動物、自然がすべて調和して共存してきたのです。有史以来、ヒマラヤの高原と氷河が守られることで、周りの国に住む人々は途切れることなくチベットを源流とする新鮮な雪水の恩恵を受け続けてきたのでした。

チベットはなぜアジアの給水塔なのか?

チベット高原の4万6,000の氷河、広大な永久凍土と河川は、アジアの河川の主要な源流となっています。西チベットのカイラス山の基部より発し、インド、バングラデシュ、パキスタンに流れるチベットの四つの川に、センゲ川、ランチェン川、マジャ川、タチョ川があります。古代からさまざまな宗派のインド人やチベット人がカイラス山を尊宗してきましたが、その理由はこれらの川の源流がカイラス山にあるからかもしれません。センゲ川はインドからパキスタンに流れてインダス川になり、ランチェン川は南に流れて西インドに入り、サトレジ川になります。またマジャ川はガンゴトリを経て「聖なるガンジス」になります。さらにタチョ川は東に流れてキチュ川と合流、ヤルンツァンポとなり、さらにインドとバングラデシュに入ってブラマプトラ川になります。

中央チベットに源流を持つギャモ・ギュチュ川は、ヌジャン川、サルウィン川、タンルウィン川となって中国南部、ミャンマー、タイに注ぎます。またザチュ川は有名なメコン川となり、チベットの源流から南シナ海にいたる5,000キロメートルにわたり、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの数億の人口を支えています。

チベットのディチュ川とマチュ川は中国の長江と黄河の源流です。これらは中国で最長の二大河川であり、黄河は中国文明の発祥地と考えられています。こうしたことから、アジアの水の源としてチベットがどれほど重要であるかが理解されます。

損なわれつつあるチベットの給水塔機能

共産中国による1950年のチベット占領後の植民地政策の下で、人的活動が増大し、チベット高原とその生態系は大きな損傷を受けています。具体的にはチベット高原の軍事基地化、本土からの移住者増加に伴う住宅と産業プロジェクトの増加、山間部の過剰な採掘、河川へのダム建設などにより、氷河や永久凍土が溶けています。

チベットの自然環境が損なわれ続けることで、高原に温度上昇が起き、氷河と永久凍土の生成に悪影響が生まれています。米ISGD(Institute for Governance and Sustainable Development)によれば、ヒマラヤ山脈のチベット側の山麓で摂氏1度以上の温暖化が起きると氷河の急速な融解が誘発され、高原と河岸にある全ての国に壊滅的な結果がもたらされるといいます。現行のスピードの気温上昇が続けば、2050年までにチベット高原の4万6,000の氷河の3分の2が失われ、東南アジアの沿岸諸国は深刻な水不足に陥ると科学者は予測しています。

こうした氷河の危機に加え、中国は水力発電の巨大プロジェクトのためダムを建設し、下流の沿岸諸国と話し合うことなく河川を制御してその通り道に変更を加えており、こうしたことも環境問題の深刻化につながっています。 チベット政策研究所のデチェン・パモ研究員は、「過去70年間、中華人民共和国は8万7,000以上のダムを建設し、合計325.26ギガワットの発電能力を創出しました。これはブラジル、アメリカ、カナダの発電能力を上回る発電能力です。これらのプロジェクトのため2,300万以上の人々が移住を余儀なくされました」と述べています。[i]

チベット国際キャンペーン(ITC)によれば、中国政府はチベットに大規模水力発電所を作る計画をしています。これも環境を損ない、数千人規模の現地民の強制移住を引き起こす可能性があります。これらのプロジェクトのうち少なくとも一つはユネスコ世界遺産のある地域に直接影響するとされています。[ii]

すでに中国はチベットと中国本土に数千基のダム、堤防、貯水池を建設しています。これらのダムと堤防を利用することで、中国は水を放流して下流域に洪水を引き起こしたり、水の供給を止めることで干ばつ状態を引き起こせるようになっています。これは近隣諸国にとって危険かつ威嚇的な状況です。また中国はすでにメコン川上流に11基の巨大ダムを建設しており、これによりミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムは中国の「開閉水門」政策に服さざるを得ない状況となっています。中国は一帯一路政策を旗印にこれらの国に巨大な電力供給と開発を約束しつつ、メコン川下流域にさらなるダムや堤防を建設する計画です。

一帯一路政策が参加国にもたらされる功罪は公然の秘密であり、ワシントンの国際共和党研究所(IRI)[iii]の報告書が詳細に説明しています。途上国は中国の一帯一路政策に乗せられるべきではなく、中国との協力に基づく水力発電に慎重であるべきです。こうした政策は中国の水力覇権の戦略的野心を実現するだけのものです。また、ほとんどのダムが地震の発生確率が高い地域に建設されているといわれており、地震発生の際には大規模洪水が起きる危険が予測されています。

近隣諸国に与える影響

中国の持続的な軍事増強、チベット高原での鉱物資源の過剰採掘、およびチベットの河川でのダム建設は、気候変動、地球温暖化、および東南アジア諸国への水の安定供給に悪影響を与えます。ネパールの国際総合山岳開発センター(ICIMOD)によると、現行のペースで氷河が融解し、気温が上昇し、ヒトの活動が増加するなかでは、北ガンジス川、ブラマプトラ川、インダス川などインド平原を流れるはまもなく乾期には枯れ川になってしまうおそれがあると報告されています。これは、インド、パキスタン、ネパール、バングラデシュの膨大な数の人の暮らしに影響するでしょう。世界自然保護基金(WWF)によると、インダス川は最も大きなリスクにさらされた世界の10大河川の一つです。これは、中国が西チベットのガリ地域を流れる枯れる寸前の川にダムを建設し、その情報をインドとパキスタンと共有しなかったことから起きています。[iv]

最近のジャパン・タイムズの報道によれば、「気候変動の影響で洪水、干ばつをはじめとする極端な気象事象に悩まされている南アジア地域では、実に3億4700万人以上の18歳未満の児童が深刻あるいは極めて深刻な水不足にさらされている」として国連は南アジアを世界で最も水不足が深刻な地域に指定しました。[v]

専門家は、2019年の未曾有の干ばつ危機の原因として中国の巨大なダムプロジェクトを非難しています。当時、メコン川の水位は過去最低を更新し、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの7,000万人の暮らしに影響が出たほか、農業、漁業、林業、観光、貿易、交通にも甚大な打撃が加えられました。ちなみに、黄河が中国文明の発祥地であるのと同様、メコン川は東南アジア諸国の文明の発祥地です。

メコン川が干上がりつつあり、人々の生活、動植物、農業、漁業、観光に影響が出ていることが多くの報告書や記事で取り上げられています。タイのメー・ファ・ルアン大学のメコン・プログラムの責任者であるケン・スアン・カイ博士は、「かつて力強く、豊かな恵みをもたらしていたメコン川は今、危機的な状況にあります。メコン川は虐待され、土地は誤った扱われ方をされ、各地で無定見な開発プロジェクトが乱発されています。人々は苦しんでおり、彼らの声が聞かれるべきです。メコンデルタと37の湿地は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、タイの5つの国に住む約6,100万の人の暮らしを支えています。しかし、メコン川上流流域の開発と下流の無定見な開発プロジェクトにより地域の安定と力の均衡が脅かされています」と述べています。[vi]

図2: 中国領土内のメコン川上流域の亜盆地、主要河川、ダムの状況https://www.mrcmekong.org/our-work/topics/hydropower/

図2: 中国領土内のメコン川上流域の亜盆地、主要河川、ダムの状況https://www.mrcmekong.org/our-work/topics/hydropower/

もう一つの災厄の主因となっているのが、中国によるチベット高原の過剰な採掘です。チベットには銅、銀、石炭、金、リチウム、鉛、亜鉛、石油、ガス、マグネシウム、ウランなど132以上の鉱物資源があります。中国は2006年から2012年までに、開発と環境保護のスローガンのもと200万人以上のチベット遊牧民を都市に強制移住させました。多くの遊牧民は土地と家畜を失い、適切な生計の手段がないまま路頭に迷いました。中国は彼らを最小限の政府補助金に依存させ、徹底的に支配しています。

中国の積極的鉱山開発政策は、チベットの山から鉱物資源を収奪し、それを本土に持ち帰ることで脆弱なチベットの生態系を損なっています。報告によれば、「中国の急拡大する電気自動車産業は、チベット高原のリチウム採掘ラッシュを引き起こし、その結果、すでに痛めつけられた脆弱な生態系は損なわれ、人権侵害が深刻化している」とされています。ちなみに中国のリチウム埋蔵量の約85%がチベットにあるといわれています。中国は自国の環境法規を喧伝していますが、その裏でチベット高原の過剰採掘による環境破壊は水質汚染や水生生物の死を引き起こしています。神聖な山々での採掘に抗議した地元の環境団体の主催者たちが「分離主義、地域の平和と治安の妨害」という罪名のもと逮捕されています。[vii]

『崩壊するチベット』の著者であるガブリエル・ラフィット氏は、「環境保護活動家たちは恐怖に怯えています。公然と政府の施策に疑問を投げかければ、逮捕、拘留、拷問、自己批判の強制につながることが確実なので直接、意見を述べることはできません。これが彼らの置かれた状況です」と述べています。[viii]

下流河川が流れるすべての国にとってチベット高原の水質汚染は悪きしことです。

地球環境についてのダライ・ラマ法王の発言

ダライ・ラマ法王は、「この地球は素晴らしい住処です。地球の命は私たちの命であり、その未来は私たちの未来です。実際、地球は私たちすべての母のようなものであり、私たちはまるで子供のように地球に依存しています。地球温暖化やオゾン層の減少といった地球規模の問題に直面すると、一つ一つの組織や国は無力です。皆で協力しなければ解決策は見つかりません。母なる地球は普遍的責任について私たちに教訓を与えています。水の問題を例に挙げてみましょう。今日、世界の多くの地域で十分な水が不足し、衛生状態の悪さからとりわけ母子の福祉が極度の危機に瀕しています。こうした健康にとって基本的な条件が満たされないせいで、おそらく20億人近くが影響を受けていると懸念されます」と述べています。

相互依存は自然の基本的な法則です。相互依存の法則に従わないことで自然環境だけでなく人間社会も傷ついています。ですから私たちは、全人類は一つだということをより深く感じる必要があります。各人は、自分自身や家族、国だけでなく、全人類の利益を考えて動くことを学ぶべきです」 [ix]

こうしたダライ・ラマ法王の言葉を踏まえれば、私たちがいかに大きく逸脱しているかがわかります。チベットで起きていること、ウクライナで起きていること、そして今、ガザで起きていることは、私たちが「われら、お前ら、彼ら」という概念に基づき分裂的な思考をしていることの結果です。アジアの給水塔であるチベット高原は私たち全員のものであり、アジアの給水塔からの新鮮な水の供給が続く平和な生活を子供たちにもたらしたいと我々が望むなら、それを守る必要があることを認識しなければなりません。そのためには、われわれ全員がダライ・ラマ法王が提唱するグローバル・コミュニティの原則と普遍的な責任の必要性に則って行動する必要があります。

チベットの給水塔機能を救うために何が必要か

河川の上流で起きることは必ず下流とそこに住む人々に影響を与えます。したがってチベットの環境と生態系はチベット人だけの問題ではありません。これはわれわれ全員にとって重要な問題であり、世界的問題でもあります。チベットの環境の悪化は地球温暖化と気候変動、そして世界人口の4割にあたる30億人以上の生活に影響を与えます。したがって、チベットの環境と生態系が適切に保護された状態が保たれ、チベット高原の河川に依存する人々と土地から水資源と生計を奪われることがないようわれわれ全員が気遣う必要があります。

ブラフマ・チェラニ教授は著作の一つのなかでこう結論付けています——「アジアの国際河川を掌握し、世界に5万ある大規模ダムの半分以上を有する中国は、河川の水流の制御と操作をその権力と経済の拡張政策の軸に据えている。中国がルールに基づくシステム構築にリーダーシップを発揮しようとしなければ、アジアにおける水獲得競争から生じる経済と安全保障上のリスクが軽減されることはないだろう」。[x]

これらを踏まえ、わたしたちは中国に対し、水力プロジェクトに関する情報をそれに関連する国々と共有するよう要請し、自国の利益だけを追求する水力覇権政策に歯止めをかける必要があります。チベットのすべての河川にダムを建設するという中国の常軌を逸した性急な動きは、チベットと河川の沿岸国のみならず中国自身にとって破壊的なものとなるでしょう。沿岸国はこの重要な水問題を国際社会に周知し、この危機に対して個別に対処するのではなく、グローバルな共通善に向けて集団的に取り組んでいく必要があるのです。

སེང་གླང་མ་རྟ་་ཨིན་སཊ་གང་བྷྲ་བཞི།       བོད་ཀྱི་གཙང་པོ་འཕགས་ཡུལ་ཕྱོགས་ལ་འགྲིམ།

རྒྱལ་མོ་དངུལ་ཆུ་རྒྱ་བཱར་ཐཱེ་གསུམ་གྱི།       ནུ་ཇིང་ཐལ་ཝིན་སལ་ཝིན་གཙང་པོ་ཡིན།

ཛ་ཆུ་རྒྱ་བཱར་ལའོ་ཐཱེ་ཀམ་ཝེཊ་ཡི།          མེ་ཀོང་གཙང་པོ་ཆེན་པོ་དེ་ཡིན་ནོ།

བྲི་རྨ་རྒྱ་ཡི་གཡང་རྩེ་ཧུ་ཝང་ཧོ།           གཙང་ཆེན་དག་གི་བྱུང་ཁུངས་བོད་ཡིན་ནོ།

བོད་ཀྱི་ཁོར་ཡུག་སྲུང་སྐྱོབས་འབད་གལ་ཆེ།

チベットのセンゲ、ランチェン、マジャ、タチョグは
インダス、サトレジ、ガンジス、ブラマプトラになる
チベットの川はアーリヤ・ブーミに注ぐ
ギャルモ・グチュは、中国、ビルマ、タイのヌジャン、タルウィン、サルウィンになる
ザチュは、中国、ビルマ、ラオス、カンボジア、ベトナムのメコンになる
ディチュとマチュは中国の揚子江と黄河になる

これらの偉大な川の源はすべてチベットにあります。ですからチベットの環境を守ることが非常に重要なのです。

*ツェワン・ギャルポ・アリヤ博士は、ダライラマ法王日本・東アジア代表部連絡事務所の代表。就任前はチベット亡命政権(CTA)情報国際関係部(DIIR)の事務局長やチベット政策研究所の元所長を歴任した。本論文は、2023年11月27日から28日にタイのバンコクにあるチュラロンコン大学で行われた第4回チベット環境会議「チベット: アジアの水の塔 – グローバルな共通の善へ」の開会の挨拶として発表された。

出典


[i] Dechen Palmo, Tibet’s Rivers Will Determine Asia’s Future, The Diplomat, 1/11/2019
[ii] Damming Tibet`s Rivers New Threats to Tibetan Area under UNESCO Protection, International Campaign for Tibet (ICT) Report 2019
[iii] Chinese Malign Influence and the Corrosion of Democracy by the International Republican Institute (IRI) Report 2019
[iv]Aashina Thakur, Tibet is “Third Pole and Water Tower of Asia”: River flowed throughout Asia 1/02/2021
[v] South Asia worst in the world for water scarcity, says U.N. Japan Times, p-6, 14/11/2023
[vi]Khen Suan Khai, Threats to the Existence of Riparian Communities of the Mekong, 17/08/2021, Heinrich Boll
[vii]https://tibet.net/chinese-government-sentences-seven-years-prison-term-to-a-tibetan-nomad-and-community-activist-after-sham-trial/
[viii] Damming Tibet`s Rivers New Threats to Tibetan Area under UNESCO Protection, International Campaign for Tibet (ICT) Report 2019
[ix] H.H. the Dalai Lama, Message for Earth Day, 22/04/2021, www.dalailama.com
[x] Brahma Chellaney, Chellaney: China’s great water wall, The Washington Times, 8/04/2013

オリジナル記事


(翻訳:下山明子)