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スリランカの主要紙がダライ・ラマ法王自伝のシンハラ語版の連載を停止

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2018年1月8日
インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

スリランカの主要紙 Irida Lankadeepa が、ダライ・ラマ法王の自伝「我が祖国、我が民族」の連載を3回で中止した。コロンボの中国大使館からの報復を恐れてのことだ。

スリランカ・チベット仏教徒同胞協会会長のダメンダ・ポラゲ博士とダライ・ラマ法王の自伝のメイン翻訳家ルワン・ハリスチャンドラ氏は、Irida Lankadeepa 紙に対し、連載の再開を求めた。

ダマンダ博士は、Tibet.net 限定で次のように述べた。
「Irida Lankadeepa 紙は、2017年11月19日に連載を開始し、連載は12月3日まで続きました。連載は毎週日曜日に行われていました。私達、スリランカ・チベット仏教同胞協会の会員は、この連載に大きな感銘を受けました。私達がこの3年近くの間、困難にもかかわらず、スリランカ人とチベット人の間の仏教の結びつきを強めようと腐心してきたからです。私は3回の連載のすべてに愛着を持っています。3回目の連載の際は、法王が出席したイベントの写真を私達が提供し、Irida Lankadeepa 紙から感謝の言葉をいただきました。」

連載の編集担当であるプラサンナ・サンジェワ・テンナコン氏は次のように語った。
「上層部から連載を中止するよう指示を受けました。コロンボにある中国大使館からの圧力が原因です。」

ダメンダ博士によると、コロンボの中国大使館やその提携組織からの圧力や妨害は今に始まったことではないという。
「長きにわたる仏教の歴史を持つシンハラ人とチベット人の間の結びつきを強めるための活動を私達は行ってきました。この活動に対し、妨害行為を受けた経験があります。キャンディとマタレの2都市で、『炎の中のダライ・ラマ』という写真展を開催した際も、中国大使館は犯罪捜査局に苦情を訴えました。そして、私達の活動に関する取り調べが行われました。」

「チョペ・パルジョル・ツェリン著『すべての物事の本質』のシンハラ語訳が出版されたときも妨害行為がありました。出版イベントは、12月6日、スリランカのスリジャヤワルデネプラ大学で行われました。このとき、中国大使館は防衛相に苦情を申し立て、捜査チームが派遣されました。本当に馬鹿げた恥知らずな行動です。私たちは法に則った、平和を愛する団体なのです。仏教信仰を守り、啓蒙しているだけなのです。スリランカは仏教国です。チベットと同じです。」

ダライ・ラマ法王自伝の連載は12月10日以降停止している。連載は当初50回の予定であった。自伝は、ルワン・ハリスチャンドラ氏によってシンハラ語に翻訳され、スリランカ・チベット仏教協会によって出版されている。

 

 


(翻訳:亀田浩史)