ダライ・ラマ法王は、米連邦議会下院が新しい議長に共和党のマイク・ジョンソン氏を選出したことを受けて、ジョンソン新議長に書簡を送り、次のような祝福の言葉を述べられた。

「米国は世界の先頭を行く国家です。民主主義、自由、そして信教の自由をはじめとする人権の尊重を擁護してきた米国を、私は長年にわたり心から称えてきました」

「1979年以来、私はたびたび米国を訪問する機会に恵まれ、貴殿の前任の議長をはじめとするリーダーの皆様と意見を分かち合う機会を享受してきました。またそうした機会においては、広範な問題について意見を共有させていただくだけでなく、米国の皆様が党派を超えてチベット人特有の文化・言語・伝統を幅広く支持してくださることへの感謝の気持ちをお伝えすることもできました」

「チベット人がアイデンティティとともに平和・非暴力・思いやりの伝統文化であるチベット仏教を守り続けることができるよう米国の皆様が絶えず勇気づけてくださることに対し、私たちチベット人は深く感謝しています。私は、この伝統文化が普く人類の利益になると心から信じています」

「今、世界は極めて厳しい困難に立ち向かっています。しかし、人類としての一体感や相互依存の意識が世界中で高まっていることから私は楽観的な視座を持ち続けており、長い目で見れば、より良い方へと変化していくと考えています」

法王は最後に、ジョンソン新議長があらゆる困難を乗り越えて米国の人々の願いや望みを実現し、より平和で幸せな世界が切り拓かれるよう祈念された。