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「歓喜の地・兜率天に至る階梯」といわれる『三つの心髄の教え』による観想の段階

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根本偈 | 説明

Japanese translation by Maria Rinchen, 2003, revised 2016.



根本偈

聖観自在菩薩に礼拝いたします


今世においては、常にご本尊に瞑想する
死に直面した時は、ポワ(意識の転移)の教えに瞑想する
中有においては、融合に瞑想する
常に瞑想することがすべてにおいて重要である


根本偈の内容は4つに分類される。



 

2日目の法話を始められる前に聴衆に手を振って挨拶をされるダライ・ラマ法王
2015年4月13日、日本、東京、昭和女子大学(撮影:テンジン・ジグメ)

(1)今世の修行として毎日行なうご本尊の修行方法


第1偈


無常と苦しみについて思い起こし
大いなる慈悲の心を起こして
頭頂にラマ(師)、心臓にご本尊を観想し
我が心は不生であると瞑想するべきである

これらの教えを実践するために4つの秘訣が示されている。


  1. 勇気を奮い起こすための条件に関する秘訣
  2. 実践の本行となる菩提心の瞑想に関する秘訣
  3. ラマ(師)とご本尊に祈願する方法に関する秘訣
  4. 我が心は不生であるという本質に瞑想するための秘訣

(2)死に直面した時の修行である「ポワ」(意識の転移)についての解説


第2偈

自分のからだを供物として捧げ
依存しているすべてのものを捨て
光の管の修行によって
心を兜率天(歓喜の地)に向けて飛ばしなさい

この実践には三つの要点がある。

  1. 「ポワ」の修行を成就する妨げとなる条件をなくすこと
  2. 「ポワ」の修行を成就するために必要な条件を整えること
  3. 実際の本行となる「ポワ」の実践について

(3)中有の修行である「融合」についての解説


第3偈

これを中有であると知り
外・内・秘密のものを変容させて
空と慈悲のヨーガにより
賢者は入胎するべきである

(4)これらに加えて、見解、瞑想、実践の重要な点を示す


現れてくるすべてのものを認識すること、これが見解の真髄である
それから心をそらさないこと、これが瞑想の真髄である
注意深さ(憶念)の味を平衡に保つこと、これが実践の真髄である
これが偉大なる成就者〔ミトラジョーキ〕の教えである


『三つの真髄の教え』についてのこのわかりやすい註釈書は、教えと教えの維持者に対する変わらぬ最高の信心を持ち、恵まれない人々に施しの手を広くさしのべられた偉大なる有情の母、パルデン・イェシェ・チュドゥンの深遠なる修行をますます高めるために、説法者であり、誉れ高き尊者〔ダライ・ラマ二世〕ゲンドゥン・ギャツォによりオルカ・タクツェルの宮殿において著され、サンゲ・ゴンポという人によって書き記された。


Japanese translation by Maria Rinchen, 2003, revised 2016.

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