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EU、チベットの悲惨な状況に懸念を表明。チャドレル・リンポチェの即時釈放を求める

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2024年3月21日

ブリュッセル:欧州連合(EU)は、現在開催中の第55回国連人権理事会の第4項目に基づく声明において、チベットにおける悲惨な人権状況について改めて懸念を表明し、中国国営の寄宿制学校におけるチベット人の子どもたちの強制同化や、チベット人のDNAサンプルの大量採取に焦点を当てた。

さらにEUは、人権擁護者、弁護士、ジャーナリスト、フリーの記者、その他のメディア関係者、学者、作家、知識人が直面している、国境を越えた弾圧を含む、嫌がらせ、脅迫、監視を強調し、出国禁止、軟禁、拷問、不当な扱い、不法な拘留、判決、強制失踪を強く非難した。これには、RSDLと呼ばれる居住監視の施設での、拷問や不当な扱いに相当しうることも含まれる(RSDL:Residential Surveillance in a Designated Location  スパイ容疑の人たちが収容されていると言われている)。

EUは声明の中で、中国に対し、自国の憲法を含む国内法および国際法の下で、チベット人を含むすべての人々の人権を尊重し、保護し、履行する義務を遵守するよう要請した。また、法の規則とノン・ルフールマン原則を尊重し、国際法に沿わないいかなる域外活動(強制を含む)も行わないことの重要性を強調した。

またEUは、状況を注意深く監視することを再確認し、チャドレル・リンポチェ、アニェ・センドラ、ゴ・シェラブ・ギャッツォ、ゴログ・パルデン、タシ・ドルジェ、ザンカール・ジャムヤン、セムキー・ドルマらの即時かつ無条件の解放を求めた。

チベット事務所ブリュッセルのゲンカン代表は、EUがチベットの悲惨な状況に懸念を表明する声明を発表したことを歓迎し、ゴログ・パルデン、セムキー・ドルマ、ザンカル・ジャムヤン、特にチャドレル・リンポチェを初めて個別案件のリストに加えたことに謝意を表明し、彼らの即時釈放を求めた。

なお、前述の4人の政治犯は、チベット事務所ブリュッセルが最近提出した個別案件リストの一部であった。

声明の全文はこちらをご覧ください。

-ブリュッセル・チベット事務所による報告

オリジナル記事


 (翻訳:稲田かおり)