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45歳のチベット人僧侶、5年間の刑期を終えて釈放される

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2021年11月1日
インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
スタッフレポーター

タンコール・ソックサン僧院

NGO・フリー・チベットによると、中国当局は、2021年8月、アバ県(中国四川省に併合)のタンコール・ソックサン僧院の僧侶ゲンドゥン・ダパカ師を、5年間の刑期後に釈放した。彼は健康状態が悪いため、釈放後に入院したと伝えられている。

彼はさらなる制限を受け、政治的権限をはく奪され、家族ともども中国当局による監視を強化されている。加えて、彼は、無期限の仮釈放であり、毎月警察署へ出頭するように求められている。

2015年8月24日、中国当局の武装警察が僧院を襲撃した後、ゲンドゥン師は逮捕され、1年間にわたり恣意的に拘禁された。その後、2015年に中国政府によるアバ県カ・バルマ村の土地押収に対して、チベットの遊牧民が行った平和的な抗議活動について「分離主義を扇動した」「亡命中のチベット人と情報を共有した」という罪で起訴された。彼は、法定代理人を立てられないなど、いかなる法的権利をも与えられないままに、秘密裁判により違法に5年間の懲役刑を宣告された。

チベット人の囚人は、刑務所での長期にわたる拷問や非人道的で侮辱的な処遇によって、しばしば長期的な健康問題に苦しめられる。釈放後に死亡した数えきれないほど多くのチベット人政治犯の一部には、クンチョク・ジンパ氏、テンジン・ニマ氏そして、タシ・プンソク氏らが含まれる。

中国当局は、「分離主義を扇動」したという遠回しな表現のもと、常にチベット人の身柄を恣意的に拘束し、収監している。中国政府によると、チベット文化やアイデンティティーを表現することは、分離主義的な行為の一種とみなされる。

‐中央チベット政権情報・国際関係省(DIIR)国連・EU・人権デスクによる報告


(翻訳:仁恕)