ダラムサラについて
リトル・ラサ Little Lhasa
ダラムサラには、6000人以上のチベット人が生活をし、カンチェン・キション(雪有る幸福の谷)という場所に亡命政権の官庁街がある。宗教・文化省、内務省、大蔵省、厚生省、文部省、情報国際関係省(外務省)、公安省など7つの省庁が並んでいて、その中心部に国会議事堂がある。亡命政府は7つの閣僚からなる「カシャク」(内閣)があり、国民議会に相当する亡命チベット代表者議会による議会制民主主義の体制をとっている。
ダラムサラは、チベット亡命政権の各省庁の他、チベット仏教論理大学、チベット子供村(TCV)、チベット舞台芸術研究所(TIPA)、チベット医学・暦法学研究所(メン・ツィー・カン)、チベット文献図書館(TIWA)、ノルプリンカ研究所、ナムギャル寺院などがあり、チベット文化の中枢地となっている。
ダラムサラは、ダライ・ラマ法王の指導の下、チベット亡命政権をはじめ、6000人以上のチベット人が住み、チベット仏教文化の拠点となっているため、外国人は、ダラムサラのことをリトル・ラサ(Little Lhasa)と呼んでいる。年々チベット仏教文化に関心を示す人々が増え、世界各国から訪れる人々が増えている。ほとんどがダライ・ラマ法王の謁見目的で、他にチベット仏教文化やチベット亡命政権の現状視察目的などもあるようだ。最近では、インド人の観光客や巡礼者も増えている。
ダラムサラ 仏教と深い因縁
インド独立後、インド最初のネルー首相は、1960年、ダラムサラをチベット亡命政権の拠点として用意した。ダラムサラに程近いカングラ谷間は、2,700年前から仏教と深い関係のある土地だったことは意外に知られていない。カングラ谷間は考古学上非常に興味深い未発掘の土地があり、インド仏教を理解するためには重要な土地である。635年、三蔵法師がその旅行記の中で、かつてこの周辺に50もの仏教僧院があり、そこで2000人以上もの僧侶たちが修行していたことを記している。しかし、その数世紀後、バラモン教の隆盛により仏教はこの谷間から消滅した。
英国上流社会のダラムサラ
1849年、イギリスは、ダラムサラを軍の駐屯地に決める。アッパーダラムサラは、イギリス人たちの避暑地となる。しかし、1905年、ダラムサラは大地震に見舞われ、山頂「アッパーダラムサラ」の多くのビルが崩壊し、住民たちは麓「ロウアーダラムサラ」の安全な場所に移動した。その当時、ロウアーダラムサラには刑務所と靴屋がある程度だった。1947年、イギリスからインドが独立し、ダラムサラからイギリス人たちがいなくなる。
亡命チベット人の首都ダラムサラ
インドのネルー首相は、ダラムサラが閉静で静穏であるという理由で、チベット難民のためにダラムサラを選んだ。しかし、チベット人にとってはこの地は長所も欠点もあったようだ。首都デリーに近ければ、コミュニケーションを取り易く国際交流には利点が多かったかもしれない。1960年、ダライ・ラマ法王は、チベット亡命政権をマスーリからダラムサラに移動し、現在に至っている。現在、6,000人以上のチベット人がここで生活している。
デリーからダラムサラまで
デリーからバスでダラムサラへ
デリーからダラムサラ行きのバスは、インド国営バス(約250ルピー)が4本くらいでている他、デリー郊外のチベット人難民居住区のマジュヌカティラ(Majnukatila Tibetan Camp)から3本ほどダラムサラ直行便の私営バスがある。
穴場マジュヌカティラからダラムサラへ
チベット難民に触れたい人はマジュヌカティラに宿泊観光してから、ダラムサラに出発するのもいいかもしれない。マジュヌカティラは、デリー空港からデリー市が管理しているタクシー「プリペイドタクシー」(屋根が黄色、車体が黒。デリー空港正面出口を出て右へ100メートルほど行ったところに専用のチケット窓口があり、行き先を言ってチケットを購入)で45分前後のところにある。夜5時頃から渋滞を覚悟したほうがいい。渋滞でもマジュヌカティラまでの金額は変わらず、250〜300ルピーくらいだ。
マジュヌカティラには、宿泊設備、チベットレストランなど、旅行代理店も揃っており大変便利。ただし銀行はないので、両替はデリー空港で済ませておくことを薦める。デリーの「国会通り」に東京三菱銀行がある。三輪車小トラックタクシーでマジュヌカティラからデリーまで15分、デリー観光にも便利。マジュヌカティラ発ダラムサラ行きの私営バスは指定席で、チケットはマジュヌカティラで容易に入手できる。後部席は揺れが酷く、長旅には相当こたえるので、入手の際に前の方の席を希望したほうがいい。食事やトイレ休憩のためにホテルなどに一時停留、始発が何時でもダラムサラに朝7時に着く。
ダラムサラへ到着
デリーからバスで約12時間(デリーから526キロ)・・・ダラムサラは、ヒマラヤ山脈の西縁に連なる標高1,800メートルの丘陸地帯、インド・ヒマチャル・プラデシュ州のカングラ地方にある。ダラムサラの気候は、雨季(7月〜9月中旬)を除けば、低地に比べ過ごしやすいと言える。真夏でも日本の夏ほど暑くはなく、太陽が出ない寒いくらいである。夏もセーターか上着は必要。観光でお薦めの季節は、チベットの正月「ロサル」のある3月上旬から雨季が始まる前の6月下旬、雨季が終わって9月〜11月下旬である。
食べる・泊まる
ホテル
宿泊設備はかなりあるので予約なしでも選択できるようだ。ダラムサラの中心地マクロード・ガンジと、チベット亡命政権官庁街カンチェン・キション付近の主なホテル及びゲストハウス(旅館)は以下の通り。
Hotels and Guest House In Mcleod Gunj (マクロード・ガンジ付近)
Hotel | Rent | Telephone(日本からかける場合) |
Hotel Tibet チベット料理が美味しい。 | Rs 400 to 1,170 | +91-1892-221587 |
Chonor(チョノル) Guest House, near temple | Rs to | +91-1892-221006/221468 |
Hotel Bhagsu(バックス) | Rs 500 to 1,200 | +91-1892-221091/221092 |
Ashoka(アショーカ) Guest House | Rs 80 to 250 | +91-1892-221763 |
Lhasa (ラサ)Guest House | Rs 50 to 200 | +91-1892-222609 |
Kalsang (ケルサン)Guest House | Rs 50 to 270 | +91-1892-221709 |
Loseling (ロセリン)Guest House | Rs 125 to 200 | +91-1892-221087 |
Paljor Garkyil(パルチョール・ガキール) Guest House | Rs 24 to 275 | +91-1892-221443 |
Pemathang (ペマタン)Guesthouse | Rs 660 – 770 | +91-1892-221620 |
Namgyal (ナムギャル)Hotel | Rs 80 to 150 | |
Kailash (カイラス)Hotel | Rs 60 to 80 | +91-1892-221044 |
Him Queen (ヒムクィーン)Hotel | Rs 750 to 1,600 | +91-1892-221184/221861 |
Green Hotel | Rs 20 to 150 | +91-1892-221200/221121(Res) |
Chinar (チナール)Lodge | Rs 800 to 900 | +91-1892-221767 |
Kokonor (ココノール)Guest House | Rs 70 to 100 | +91-1892-221011 |
Kareri Lodge (カレリロッジ) | Rs 550 to 750 | +91-1892-221132 |
International Guest House | Rs 100 to 200 | +91-1892-221476 |
Shangrila(シャングリラ) Guest House | Rs 50 | +91-1892-221161 |
Ladies Venture | Rs 125 to 250 | +91-1892-221559 |
Hotel Natraj(ナタラージ) | Rs 600 to 800 | +91-1892-221575 |
Himalaya Guest House | Rs 15 to 70 | +91-1892-221337/221223(Res) |
Hotel Surya(スリャ) | Rs 1,600 to 2,500 | +91-1892-221417/221418/221419 |
Namtso (ナムツォ)Guest | Rs 25 to 60 | |
OM(オーム) Hotel | Rs 35 to 50 | +91-1892-221322/221313 |
Kongpo (コンポ)House | Seasonal | +91-1892-221086 |
Hotel Triund(トリュント)In Bhagsunag(バクスナ)(2 km from Mcleod Gunj) | Rs 700 to 995 | |
Hotel Meghavan(メガワン)In Bhagsunag (2 km from Mcleod Gunj) | Rs 330 to 660 | +91-1892-221277 |
その他
- Lung-ta House (ルンタハウス):日本食レストランがあり、天麩羅がおいしい。
- Kunga Guest House (クンガゲストハウス):チーズケーキ、バナナケーキ、キャロットケーキが美味しい。
- Kawachen House(カワチェンハウス):在日チベット人家族が経営。眺めがいい。
- In Gangchen Kyishong(カンチェン・キション)周辺
Hotel | Rent | Telephone |
Upel (ウペール)Guest House | Rs 200 | +91-1892-223301 |
Chuwar (チュワール)Guest House | Rs 150-250 | +91-1892-224564/225039 |