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転生者選定に関する声明

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(2010年7月5日 中央チベット政権(CTA)宗教・文化省)

転生者(ラマ/トゥルク)の選定はチベット仏教において大変重要な儀式であり、政治介入が許されるべきものではない。宗教を政治的な道具として利用することはチベット仏教の教えにも背くものである。

2007年7月18日、中華人民共和国国家宗教事務局は政教分離の原則に反し「チベット仏教活仏転生管理規則」を制定した。それに反発したチベット仏教四大宗派および古来よりチベットに続くボン教の長が、CTAの宗教・文化省と共同で7ヶ条の抗議声明を発表。翌2008年5月3日にはチベット仏教四大宗派およびボン教による特別会議が開かれ、「中国政府が制定した活仏転生管理規則を認めることはできない」との決議を下した。さらに、「新たなラマ/トゥルクはチベット仏教各宗派あるいはボン教の首座の承認なしには真の転生者としては認められない」ことを決定した。

2010年7月4日、中国共産党政府の監視のもと、『金壷方式のくじ引き』によってチベットデプン寺ローセリン学堂のドジュブ・リンポチェの転生者が選定されたという。中国政府は宗教を蔑ろにし、さらに宗教を政治のために悪用している。当然私たちチベット民族はその決定を受け入れることはできない。
先代ドジュブ・リンポチェはチベット仏教およびチベット文化の保存と発展のために多大な貢献をされたお方であり、その転生者はこれまで通り、チベット仏教ゲルク派の首座であるガンデン・ティパの承認をもって決定されるべきである。


(翻訳:中村高子)