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日本の国会議員が中央チベット政権のロブサン・センゲ主席大臣を賞賛

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2021年4月27日
日本、東京

2021年4月27日、安倍晋三前首相と中山泰秀防衛副大臣が出席したオンライン会議で、ロブサン・センゲ主席大臣を称賛する超党派の日本・チベット国会議員連盟。写真/ Office of Tibet, Japan

 

超党派日本チベット国会議員連盟は本日、ロブサン・センゲ主席大臣が2期の任期を終えたことを称えるためのオンライン会議を開催し、チベットの主張に対する継続的な支援を約束した。会議は、東京の国会議事堂内の国際会議室で開催され日本・チベット国会議員連盟の幹部および議員らが出席した。安倍晋三前首相と中山泰秀防衛副大臣が出席した会談において、センゲ主席大臣は、インドのダラムサラから参加し、日本の人々と政府の、真実と正義のためのチベットの主張への揺るぎない支援に対して感謝を伝えた。

センゲ主席大臣は、自由民主党政調会長の下村博文氏とジャーナリスト/国家基本問題研究所理事長である櫻井よしこ氏が、安倍前首相に率いられダラムサラを訪問し、はじめて会談した時のことを回想しながら、それ以来定期的に日本を訪問していることを語った。主席大臣は、日本チベット国会議員連盟のメンバーが98人に増えたことを知り、深く喜びを表明した。

センゲ主席大臣は、本日の会合は、日本が人権と民主主義を支持するという、正しく強いメッセージを全世界に送っていると述べた。「皆さんはまた、日本は正義を支持しているという強いメッセージを、チベットで中国の弾圧に苦しんでいる600万人のチベット人に対しても送っています」と述べ、チベット支援は反中国であることを意味するものではないと付け加えた。

センゲ主席大臣は、日本がチベット、ウイグル、モンゴル、香港、台湾を支援する上で主要な役割を果たしていることを称賛し、日本がそうあることは、基本的人権と民主主義の普遍性を伝えるメッセージであり、この価値観は、中国の主張する独自の社会主義とは対照的なものであると語った。

主席大臣は、中国を変えるか、中国に変えられるかの選択が全世界に提示されていることへの恐れを表明した.「中国がチベット・ウイグル・モンゴル・香港・台湾の人々の人権を尊重するように、より民主的に変化させなければ、中国は日本を含む全世界に対しても独自の社会主義を押し付けるようになるでしょう。」

安倍晋三前首相が演説する様子

フリーダムハウスの報告によると、チベットの状況はシリア同様に悪く、あらゆる種類の人権侵害がチベットで行われている、とセンゲ主席大臣は述べた。「僧院は取り壊され、チベット語は禁止され、50 万人以上のチベット人が遊牧地域から追い出され、チベットを中国に同化させるために労働収容所のような状況に置かれています。この同化運動は、チベット人のアイデンティティと文明そのものを脅かしている」と付け加えた。

元文部科学大臣であり、日本・チベット国会議員連盟の会長を務める下村博文氏は、講演の中で、本日、ロブサン・センゲ主席大臣ンを称えるオンラインイベントを開催できたことに、また、ダラムサラに本拠を置く亡命チベット政府における彼のリーダーシップに感謝の意を表明しました。

「日本チベット国会議員連盟」創設のインスピレーションは、10年前、国家基本問題研究所(JINF)が主催するインドとの関係強化の会議に出席するために、安倍晋三前首相や日本の国会議員、櫻井よしこ氏らに同行した際に始まったことを、下村氏は回想した。会議の後、櫻井氏がチベットの精神的指導者であるダライ・ラマ法王にダラムサラで会う約束を取り付けたという事で、飛行機と陸路で、悪路をダラムサラに向かったと彼は語った。

「ダラムサラに到着した後、私たちはロブサン・センゲ主席大臣と彼のオフィスで会い、チベット問題について長々と話し、教育によるチベット人の人材育成に彼が関心を持っていることを知りました。私たちはすぐに、チベットの理念を支援するために日本で議員による支援グループを創設したいと、法王と主席大臣に表明しました。」

日本・チベット議員連盟の会長である下村博文氏

それ以来、日本の議員による支援グループは世界最大のグループに成長し、私たちは日本のODA(政府開発援助)基金を通じてチベット人コミュニティに貢献してきたことを、彼は述べた。

彼はまた、彼らが引き続き支援を強化し、チベットの人々を助けるために一致団結した努力をすることを再確認し、また、安倍晋三前首相をオンライン祝賀式典に特別に招待し、彼が議員連盟へ参加することを希望している、と付け加えた。

彼はさらに、議員連盟は、ウイグルでの甚だしい人道的侵害について中国政府を非難し、他の議員と徹底的に議論した後、それを議会に提出する決議を行っていると述べた。

過去10年間のチベットのリーダーとしてのシキョン・センゲ博士の努力に深い感謝と敬意を表し、引退後も彼が世界のリーダーとしてチベットとチベットの理念を代表する活動に引き続き従事するだろうとの確信を表明した。

安倍晋三前首相は、センゲ主席大臣を賞賛すべく招待されたことをうれしく思っていると演説した。安倍前首相は、国際社会との強力なネットワークの構築を通じてチベット人の権利を実現するための10年間リーダーシップを発揮してきたセンゲ主席大臣に感謝の意を表明した。

彼は、中国の国家主席との会談でチベット人の人権改善を呼びかけたことを振り返り、残念ながら状況は改善していないと述べた。

国家基本問題研究所理事長の櫻井よしこ氏

安倍氏はもう首相ではなくなったが、国会議員として、チベットの状況を改善するために議員グループや国際社会と協力していくと表明した。そのために、首相・センゲ博士と緊密に協力していき、彼の今後の活動の成功を祈ると述べた。

櫻井よしこ氏は語った。「チベット問題が日本と無関係だとは思わない。 私たちは隣国中国との良好な関係を維持したいと考えていますが、人権、自由、民主主義、法治といった価値を無視することはできません。これらの価値観はチベットでも尊重されるべきだと強く思います。」

櫻井氏は、世界最大の議員連盟を創設した日本の政党に感謝の意を表し「しかし、目的地への道のりはまだ遠いと感じています」と述べ、チベット問題の解決に向けて引き続き努力したいと考え、10年の在任期間中全力を尽くしてきたセンゲ主席大臣が、引き続きチベットの理念を主張していかれることを望んでいると表明しました。

「日本チベット国会議員連盟」の事務局長・長尾たかし氏(衆議院議員/内閣府政務官)は、ウイグル、チベット、南モンゴル、香港、ミャンマーにおける中国政府の重大な人権侵害を非難する決議に取り組んでいることを報告した。2019 年にセンゲ主席大臣が訪日した際、日本の議員連盟は、チベットにおける人権侵害を終わらせ、チベット問題を中道アップロチによって解決するよう中国政府に要請する決議案を可決しました。


(翻訳:榎本 左千)