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国連人権高等弁務官が中国によるチベットや中国へのアクセス拒否を非難

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2018年6月19日
スイス、ジュネーブ

6月18日に開催された第38回国連人権理事会のなかで、国連人権高等弁務官ザイド・ラダル・アル・フセイン王子は最後にスピーチを行い、人権状況が悪化するチベットや新疆を含む中国へのアクセスを、高等弁務官事務所スタッフに認められない現状について、中国を批判した。

ザイド高等弁務官は、同事務所は効果的な対話に必要な条件を整える努力をしてきたと説明し、それにもかかわらず人権状況が急速に悪化していると報告されるチベット自治区および新疆ウイグル自治区を含む中国への自由なアクセスが高等弁務官事務所スタッフに与えられていないと述べた。

さらに2014年からの過去5年間で、中国は訪問許可申請15件以上を保留にしており、訪中が許されたのは任務保持者2人だけだったことにも言及した。

ザイド高等弁務官は、国連条約機関のレビュー、UPR(普遍的・定期的レビュー)、任務保持者などの国際的な人権機構から世間の目をそらそうとする中国のたゆまぬ努力に驚きを表す一方で、中国に対し、すべての関係者に国際的人権機構に参画し、開かれた相互のパートナーシップの精神でこれに協力して、中国の国民全体の人権と自由の尊重を改善するよう求めた。

ザイド高等弁務官の任期は今年末に満了するが、人権を守るためには今、「恐れない態度」が必要であると述べた。国連人権理事会の委員たちや志を同じくする人々に対し、永続的な世界平和を達成するために、一層の努力と、共通の目標と普遍的な人権法のために声を挙げるよう呼びかけた。


(翻訳:植林秀美)