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加速するチベットの都市化

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(2003年2月1日 AFP)

(北京)中国国営の通信社などの報道によると、2月1日、チベット自治区のレクチョク主席(以下、レクチョク主席)は、遊牧民や農民らに定住を呼びかけるため、チベットの小都市建設を加速化することを発表した。人口のおよそ81%が地方に住むチベットは、中国で最も都会化されていない地域のひとつである。中国では平均62.3%が田園地区に住んでいる。

新華社通信によると、レクチョク主席は、東チベットのニンチ(Nyingchi)でこれまでに10以上の小都市が建設され、政府が移住を希望する遊牧民や農民らに補助金を提供して雇用の機会を与えることを発表した。チベット人のレクチョク主席は、チベット地区政府の責任者であるが、実際にはその権力は、地方共産党支部の漢民族のチベット自治区中国共産党委員会書記長の郭金竜が握っている。(AFP原文では、前任者の陳奎元になっており、訂正)

中国は、青海省のゴルムドから北のラサとを結ぶ、現在建設中の新鉄道(青蔵鉄道)に沿って、北チベットに連続した小都市を建設する計画だ。
「チベット経済が発展するに従い、多くの遊牧民や農民が都市に移住しており、近年では彼らの生活水準は良くなっている」と新華社通信は伝える。

チベットの町では、地域に増加する中国人移民たちとチベット人たちが接触している。ラサでは、漢民族系中国人が人口の主流となっているが、これらの移民は「流動的人口」の一部とされており、公式の統計には反映されていない。中国は1951年からチベットを支配しているが、政治的・宗教的な弾圧と膨大な漢民族の移民を実行し、仏教に根付いたチベットの文化を破壊しようとしているとして国際社会から非難を浴びている。