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今週のソーシャルメディアトレンド:トロント大学スカボロ校学生自治会チェミ・ラモ会長へのインタビュー

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2019年2月21日

チェミ・ラモはインスタグラム・アカウント @Chemilhamoooo で、このたびのトロント大学スカボロ校学生自治会新会長への選任で得た応援に感謝した。2月、ソーシャルメディア上のチベット人コミュニティはこぞって若きチベット人女性の勝利を祝った。

精力的な活動家、オンタリオ・チベット協会の最年少理事、そしてチベット青年同盟委員会の共同創設者であるチェミ・ラモは、チベット問題に関する活動でさまざまな役割と責任を担ってきた。一方、チェミ・ラモの会長選出直後、トロント大学に通う中国人学生グループはネット上でヘイト・キャンペーンを繰りひろげた。

世界最大の中国人留学生を擁すトロント大学には現在12,000人の中国人が在籍する。孔子学院と関連を持つとされる同校の中国人学生グループは、チェミ・ラモ選出の選挙結果を無効とする請願をソーシャルメディア上で展開した。

罵詈雑言とヘイト・メッセージにチェミは耐えた。チベット仏教徒であり、無国籍の難民であり、そしてトロント大学で神経科学心理学を専攻する学生であるチェミは、試練は自身が育まれた世界における愛と思いやりの価値を実践する機会だと語った。

チェミの会長選出のニュースはエポックタイムズ(大紀元時報)、CBCニュース、BBCチャイニーズ、台湾ニュース、ボイス・オブ・アメリカ、RFA広東語、ボイス・オブ・チベット、News.v.daum.net(韓国)、レディット(英語圏)、VOA中国語、ナショナルポスト(カナダ)、RFA チベット語などの主流メディアで注目を集めた。報道から2週間足らずでチェミのインスタグラム・アカウントは6,600人以上のフォロワーを獲得した。

次はチェミ・ラモへのインタビューの一部である。

 

インタビュアー: どのような経緯で大学の学生会長選挙で候補者指名を受けたのですか?


チェミ・ラモ:

私はこれまで、TCCC(チベット・カナダ文化センター)、CTAO(オンタリオ・チベット・カナダ協会)からSFT(スチューデンツ・フォー・フリーチベット)まで多くの組織でチベット人コミュニティに関与してきました。そこで得た経験とスキルをスカボロ校のコミュニティにももたらしたいと考えていました。まず、レイシャライズド・スチューデンツ・コレクティブで非常勤スタッフとして1年活動し、最大15人のボランティアチームを率いて、人種差別主義、反黒人主義、反先住民主義、イスラム恐怖症などのシステミックな課題をテーマにしたイベントを月に1度以上開催しました。

この経験とチベット人としての出自を通じ、私は表現することの大切さを学び、議論することを通じて社会の声なき人たちの声を代弁することを学びました。こうした経験を踏まえ、次は副会長に立候補したいと考えるようになりました。この組織を「反抑圧主義」の枠組み内で機能させ、公正と平等をキャンパスで実現するべく、常勤スタッフとして活動するようになりました。

その後、社会から取り残されたコミュニティと協力する機会を得たことで取り組みへの情熱はさらに高まりました。任期が終わるとき、仲間は私に会長職への立候補を勧めてきました。ですがはじめはそんなつもりはありませんでした。自分の心を十分に確かめてから、チームで母校のためのビジョンを作りました。候補者指名は1月7日に始まり、その後2週間にわたり選挙運動が行われ、3日間の投票が実施されました。


 

インタビュアー: 今後、どのように組織を率いていく方針ですか?


チェミ・ラモ:

学生の意見を尊重し、活気ある大学生活と意義ある対話を通じてキャンパスをまとめていくことが優先課題です。チームのプロジェクトが支援を得られるよう気を配っていきたいと思います。今回の成果は始まりに過ぎません。仕事は始まったばかりです。州政府は学生と自治会を攻撃しています。団結し、人々を組織化し、攻撃を退けるべき時がきています。

自らの内にある豊かなチベットの伝統から得た智慧を使い、学び、洗脳から脱し、植民地主義的心性を廃し、成長していきたいと思います。

 

インタビュアー: 学生会長としての役割はどのようなものでしょうか?


チェミ・ラモ:

自治会規則に従い、私は学生自治会と全関連組織の最高執行責任者を務めます。つまり、自治会の正規の代表者、スポークスパーソンとしての役割を果たします。また、会議以外の場でも理事会と執行委員会を代表して行動します。すみやかな行動が必要なときは、理事会、執行委員会、財務委員会、ポリシー・付則委員会、クラブ委員会、キャンペーン・エクイティ委員会、イベント委員会、常勤職員採用委員会に議決権を持つメンバーとして参加します。そして事務局長を監督します。また自治会の運営業務全般を統括し、監督します。さらに、執行委員会と協力し、メディア向けのプロトコルを作成し、その実行を担保します。


(翻訳:吉田明子)