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中国当局の発砲で負傷したチベット人の痛ましい画像

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2015年7月15日
ダラムサラ

 

チベット人政治犯の死を悼む集会に対して、中国当局が無差別発砲、悲惨な負傷を負ったチベット人の写真が徐々に亡命側に伝わってきている。

トゥルク・テンジン・デレック・リンポチェの死を悼む集会に集まったチベット人に対して、中国当局が発砲し、数千人のチベット人が負傷した。少なくとも15人のチベット人(うち5人は老人)が、銃弾で傷を負い病院へ運ばれた。

集会はテンジン・デレック・リンポチェの死を刑務所側がリンポチェの2人の姉妹に告げた翌7月13日月曜日、ナクチュカのYothok Trolung township管理事務所の前で行われた。当局はチベット人ラマを死に至らしめた状況を明らかにすることも、リポチェの遺体を葬儀のため遺族に返還することも拒んでいる。

集会の参加者はテンジン・デレック・リンポチェの遺体を遺族と弟子に返還するよう要求している。

この集会を受けて、同地域には大勢の部隊が配備され、リタンからナクチュカまでの道路は封鎖され、人の行き来が制限された。

100人を越える僧侶が成都のチャンドン刑務所前で、同時座り込み抗議をし、最後の葬儀のためリンポチェの遺体を返還するよう訴えた。当局は未だ遺体の返還をしていない。

テンジン・デレック・リンポチェは終身刑を受けた中国南西地方都市、成都のチャンドン刑務所で7月12日65歳で不可解な死を遂げた。テンジン・デレック・リンポチェは成都市で起きた爆発の罪を不当にきせられた後、リンポチェの無実の主張にも関わらず、2002年12月2日に2年の執行猶予で死刑判決を受けた。

しかし死刑判決は亡命チベット人と人権団体の猛反対と早急な解放要求を受け、終身刑に変更された。

チベット人と人権団体はリンポチェに対する刑は、中国政府が政治的動機に基づき、リンポチェの環境保護、教育改善、文化擁護に対する業績を卑怯な手段で攻撃するものだと主張し続ける。

「テンジン・デレック・リンポチェのケースは、リンポチェのチベット仏教擁、ダライ・ラマ法王の宗教リーダーとして支援、そしてチベット社会と文化施設の開発における努力を無にしようとする中国当局の何十年にも及ぶ努力の最高頂とも言えるだろう。リンポチェの業績は、中国の弾圧政策と個人の文化的社会的表現を迫害を受け、チベット人としての文化的アイデンティティに悩むチベット人の中心的存在だった」とヒューマン・ライツ・ウォッチは2010年に報告している。

【画像あり】http://tibet.net/2015/07/grievous-photos-emerge-of-tibetans-injured-in-chinese-firing/


(翻訳:高島美奈)

 

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