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中国、国連での投票に敗れる −チベットのNGOが反人種差別国際会議の国連使節団に

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2001年5月22日
チベット人権民主センター(インド・ダラムサラ)
インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット(ワシントンDC)

ジュネーブ/ワシントンDC発−今日の午後、ここワシントンDCで開催された国連の第3回反人種差別国連世界会議の第2回準備委員会で、2回の投票が行われた。チベット人権民主センター(TCHRD) と インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット(ICT)は、反人種差別世界会議(南アフリカ共和国のダーバンで今年8月28日〜9月1日まで開催される予定)に出席するための信任状を正式に付与され、これにより中国は屈辱的な敗退を極めた。

「今日の中国の敗北は、反人種差別国際会議が、チベットの2つのNGO団体に信任状を付与するにふさわしい討論の場であるという、国連加盟諸国の意見を象徴している」と、投票を見守っていたITCのツェリン・ジャンパ ヨーロッパ支部局長は言った。

中国とその国連の常任同盟国は、これらのチベットのNGO団体に対する正式な信任状の付与を阻止しようと、激しいキャンペーン活動を行ってきたが、中国政府はヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカの多数の国々から票を獲得することができなかった。「この中国への反対票は、できるだけ多くの国連会議にNGOメンバーを送り、その参加を保証するという原則を支持するものだ」チベット人権民主センターのロブサン・ニャンダック所長はそう語った。「チベットのNGO団体が国連会議に正式に参加するのは今回が初めてのことであり、この午後の出来事はチベットの圧力団体にとって大きな前進だ」

今日の午後の投票には、189カ国の国連加盟国と4カ国/組織の監視メンバー(スイス、ローマ教皇庁、クック諸島、ニウエ島)が参加した。投票では、インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベットの信任状請願に対し、賛成が46票、反対が37票、棄権が29票あった。チベット人権民主センターは44の賛成票によって支持され、反対は37票、棄権は31票だった。

第2回準備委員会の初日と2日目の大半を費やしても、アジアの6つのNGO団体に対する信任状問題について、関係国政府間での同意を得られなかったが、ついに、チベットNGOの2団体に好意的な決定が下された。これらチベットのNGO団体のほかに、中国はニューヨークに拠点を置く中国人権団体(Human Rights in China)の信任状請願に対しても異議を唱えていた。このNGO団体に関しては、中国は十分な反対票を獲得することができた(賛成45票、反対50票、棄権17票)。

インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベットとチベット人権民主センターは、すべての国々に−特に、今日、国連の重要な投票で我々を支持してくれた欧州連合とアメリカ合衆国には大きな拍手を送りたい。棄権票を投じたインド、ブータン、フィリピン、ヨルダン、モーリシャス、モロッコ、エジプト、南アフリカ共和国、スワジランド、チュニジア、ジンバブエ、セネガル、ウクライナ、ウルグアイ、チリ、コロンビアも今日の中国の敗北に大きく貢献してくれた。今回の国際会議への信任状請願を支持してくれた多くのNGO団体にも感謝したい。

「占領された祖国で、チベット人が筆舌に尽くしがたい差別に直面していることは、国際社会では広く認知されています。この投票によって、チベット人は南アフリカ共和国で開催される国連の反人種差別会議の場で、迫害されている他国の人々の隣に座ることが確約されるでしょう」とツェリン・ジャンパ女史は語った。

TCHRD:Tibetan Centre for Human Rights and Democracy
ITC:International Campaign for Tibet