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中国、人権報告発表における国連の沈黙を歓迎

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2002年4月11日
北京(ロイター)

中国は、今週行われた国連人権委員会の人権報告発表において、国連が(中国を)批判しなかったことを歓迎し、非難がなかったことは、中国の人権における姿勢に対して国際的な理解が増えたことを示すものだ、と発言した。

中国外務省の章啓月スポークスマンはまた、「根拠なく」死刑を濫用していると中国を糾弾するアムネスティ・インターナショナルの声明を激しく非難した。アムネスティ・インターナショナルの声明では、2001年において中国が他の国の死刑執行数を合わせた数よりも多く死刑を執行していると記載されている。

動議提出がデッドラインと見なされるが、ジュネーブでの国連人権委員会の2002年定例会では、数年前と違って、そのデッドラインの前段階の中国に対する非難決議案提出さえも進んでする国は一つもなかった。

「中国は、全ての国が同じ立場に立ち、お互い尊重しあうことをベースにしながら、人権についての意見交換と対話を導いていくべきであるとの立場を擁護する」と章啓月スポークスマンは定例の最近の状況説明会で述べた。

「今回は、中国はこの提案が、だんだん多くの国々に国際的に認められ、主流になったことに注目した」と続けた。

去年末のニューヨークでの番狂わせになった第53回国連委員会の再投票で落選した米国が欠席した今年は、中国は公式な非難は受けずにすむだろうと大部分が予想していた。過去において米国は、対チベット及び宗教的少数派政策から中国政府を非難する動議を後押ししていた。しかし今年は、米国のその役割を代わりに担う国は一つもなかったのである。人権擁護活動家たちは、中国を打ち負かす役目を果たすよう、特に欧州連合(以下、EU)をせきたてた。

「EUは、チベット人の権利を客観的な立場で擁護しようとする勇気も政治的意図も明らかに持ち合わせていない」とチベット人権民主センター(以下、TCHRD)のツェワン・ラドンは言った。

中国は非難をうまく逃れたが、ロシア、イスラエル、キューバは人権侵害を糾弾され批判を受けている。4月9日、国際的な人権団体アムネスティ・インターナショナルは、2001年に中国が4ヵ月にわたる犯罪取締りで逮捕した1,800人を含む合計2,468人を死刑執行したことを非難したが、その後、中国外務省の章啓月スポークスマンは、中国が死刑を用いることを弁護した。

「死刑を宣告する国々の多くは、自白させるために拷問する。執行された死刑の数はもっと多いはずである。なぜなら、多くの人たちが秘密裏に殺されているからだ」とアムネスティ・インターナショナル。

「私たちは、アムネスティ・インターナショナルが、中国の何でも根拠なしにいわゆる『死をもって罰することの乱用』に対して、これからも糾弾していくと信じている。中国が死刑政策をこのまま続けるなら、私たちは常に厳しい監視を続けていく」とTCHRDのツェワン・ラドンは述べた。