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中国、チベットの新リーダーとの対話を拒否

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(2011年5月14日 BBC)

中国はチベット亡命政権の新主席大臣ロブサン・センゲ氏との対話を行わないようである。

チベット担当の中国の高官は、中国政府はダライラマ法王の特使としか会わないと述べた。

国営メディアとのインタビューの中で朱維郡は、亡命政権は国家の承認を得ていない違法組織であると述べた。

センゲ氏は先月ダライラマ法王の政治的役割を受け継ぐべく世界中のチベット亡命者により選出された。

3月にダライラマ法王は選挙で選ばれた人物に政治的責任を譲渡したい、そしてそれはチベットの人々にとって最良の動向であると述べた。

ダライラマ法王は宗教的指導者としての役割は維持する。

たとえ中国政府が次のダライラマを選出しようとしたとしてもチベットの人々には、中国国外・共産党の支配外にいる選挙で選ばれたリーダーがいるということをダライラマ法王は狙ったのだろうと専門家は言う。

近年、共産党の中央統戦部はダライラマ法王の特使との公式・非公式な会談において成果をあげていない。

ましてや共産党副部長朱氏のコメントでも分かるように中国政府とインドにいる新しい亡命政権のリーダーとの関係改善に希望はほとんどない。

雑誌「Chinese Tibet」とのインタビューの中で朱氏は、亡命政権のことを‘母国を裏切った分裂主義の政治団体’と称した。

更に、‘彼らは法的に何も認められておらず’、‘中央政府の代表と会談する立場にない’とした。

ハーバード大研究員であるサンゲ氏は最近のインタビューで中国と「いつでも、どこでも」交渉する準備があると述べた。

彼はダライラマ法王が提唱してきた‘中道路線’を踏襲しつつ、中国の支配下での純粋な自治を目指すと述べた。

サンゲ氏は、どの国にも認められていない政権のトップとして、全く妥協の兆しのない中国と対峙するという困難に直面するだろう、と評論家は言う。 


(翻訳:中山かおる)