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世界各地のダライ・ラマ法王お誕生日祝賀の模様

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(2004年7月)

∇   カトマンズ(ネパール)
∇   ニューヨーク(アメリカ合衆国)
∇   パリ(フランス)
∇   ブリュッセル(ベルギー)
∇   プレトリア(南アフリカ)
∇   
東京(ホテルオークラでのお誕生日祝賀パーティ レポート)

◎カトマンズ 


(2004年7月6日 ICT(インターナショナルキャンペーン・フォア・チベット)からのニュースを編集)

ダライ・ラマ法王の69歳の誕生日を祝うため、カトマンズ郊外のチベット人地区にある私立学校校庭に2000人以上のチベット人が集まった。近年、ネパール当局の、チベット人によるダライ・ラマ法王お誕生祝賀の集まりに対する反応は硬化しており、ネパールのチベット人たちは仏舎利塔付近での伝統的な長寿祈願や仏教寺院の周囲を法王の写真を持って歩いて回るような行事は行わないことにした。
「を仏舎利塔に法王の写真を掲げて祈りを捧げたいのですが、ネパールに対する中国政府からの強い圧力のせいで公開の祝賀行事は行えないのです」

私立学校校庭での非公開のその行事でチベット亡命政権のネパール代表部事務所のワンチュック・ツェリン代表は、ネパール政府のチベット難民への人道的支援に謝意を表した。また、同胞チベット人たちに対しては、独自の文化と伝統を保存するよう促した。ドイツ大使、亡命チベット人代表者議会議員、ネパールの人権団体代表らがこの行事に参席した。

遡る5月28日、駐ネパールのスン・ヘピン中国大使は、ネパール世界情勢評議会で、「我々は、ネパール政府が『ひとつの中国』政策に強く協力していること、またわが国がチベット問題にどれだけ敏感であるかを理解し、ネパール国内での反中国活動を厳しく禁止していることに深く感謝する」「ダライ・ラマ代表事務所、カトマンズ難民収容センター、そしてチベット過激派はチベット解放運動とともに、治安を乱しチベットを中国から切り離す反中国運動を絶え間なく続けている」と語っている。また、ネパール経由でインドに入るチベット難民、また合法的にネパールに在住しているチベット人たちに直接言及し、「チベット分離派や外国のダライ・ラマ協賛勢力は中国に対する策略にチベット人不法滞在者を利用している」とも述べている。

これに対し、チベット支援団体のICT(インターナショナル・キャンペーン・フォア・チベット)の政府関係担当者は、「どんどん過激になっている中国大使のレトリックは、中国政府がネパール政府に対して、ネパール在住のチベット人の基本的な市民権を拒否するよう非常に強い圧力をかけていることを明確に示す最新の例だ」「最近のネパールの状況を調査すると、こうした圧力が増加していることが確認されている。国際社会が引き続き警戒していかなければ、ネパール国内でのチベット人の公の活動が被害に被ることになりかねない」と危惧を隠せない。

ICTの2003年分冊子「危険な越境:チベット人難民のヒマラヤ越えをめぐる状況」は、ネパールにおけるチベット難民を取り巻く政治的状況の変化、また元来、チベット人に対し寛容であったネパールの態度を硬化させる中国政府の動きが明確に報告されている。

ネパール当局によるダライ・ラマ法王の祝賀行事のこうした取締りにもかかわらず、チベット人たちは法王の写真に歌や祈りを捧げたり、お香をたく機会を喜んだ。
「少なくともこのような縁起の良い集まりで親戚や友人たちに会えたことを嬉しく思います。ネパール政府がみんなで集ったり法王さまの写真を飾ることを禁止しなければ、こんなふうに驚くこともなかったでしょうに」とチベット人大学生は語った。

◎ニューヨーク 


(2004年7月5日 チベット亡命政権ニューヨーク代表部事務所)

土曜と日曜を利用して行われるダライ・ラマ法王の2日間にわたるお誕生日祝賀記念行事の初日の7月2日、1500人ものチベット人が開場のマンハッタンのアルメニア教会に集った。クィーンズからブルックリンへ向かう地下鉄でやってきた人々、コネチカットやニューヨーク北部から車や列車でやってきた人々、ボストンやワシントンから運賃の安いチャイナタウン行きのバスに乗ってきた人々、ペンシルバニアやミネソタからはるばる来た人々など様々だ。フロリダからひとりでやってきたチベット人は、この祝賀祭に参加するため、今朝早くニューヨークの地下鉄に乗り込んだという。アルメニア教会へ足を運ぶ人たちは派手なチベット民族衣装のチュパを身にまとったり帽子を被ったりしていたので、旅行者や週末の散歩者の目をひいたようである。ニューヨークでのチベット関係のイベントによく利用されるこのアルメニア教会は、つい二ヵ月前ハンガーストライキが行われた国連本部から歩いて20分ほどのところにある。

この祝賀行事は、ニューヨーク及びニュージャージーのチベット協会の主催によるものである。同協会のカルマ・ケダップ代表がダライ・ラマ法王の写真にお祝いのカター(白いスカーフ)を捧げ、午前の儀式を開始した。チベット亡命政権ニューヨーク代表部事務所のガワン・ラプギャル代表は挨拶で、「我々チベット人は基本的な人権を自分たちのものにするという固い決意のもと、力を合わせていかなければならない。そして、チベットに自由の光をもたらす努力をする一方、チベットの言語と文化を学んでいかなければならない」と述べた。

◎パリ


(2004年7月4日 チベット亡命政権パリ代表部事務所)

7月2日、チベット亡命政権パリ代表部事務所は、パリ市のメゾン・ド・ルシェルシュでカクテルパーティを開き、フランス政府関係者らを招いて、在仏チベット人コミュニティ、チベット支援者らと共にダライ・ラマ法王の69回目の誕生日を祝った。

さらにダライ・ラマ法王お誕生日祝賀ビッグイベントが、7月4日午前11時、フランス在住のチベット人とチベット支援者らは、チベット関係のイベントがいつも行われるパリ・ヴァンセンヌの森のパゴダ(仏塔)で開かれた。在仏のチベット人団体とチベット亡命政権パリ代表部事務所、それにパリ市が加わって催された一日がかりの野外イベントに500人近くの人々が参加した。隣接するカギュ僧院のギュメ・ラマが率いるチベット仏教僧の一団が演奏を奏でながら、お香を手にしたパリ代表部事務所のスタッフと共に、ダライ・ラマ法王の肖像をパゴダ前庭のステージに設置された祭壇の上にうやうやしく置いた。ダライ・ラマ法王の御長寿を願う祈祷が暗誦される間、チベット人やチベット支援者らがダライ・ラマ法王の肖像にカターを捧げた。その後、在仏チベット人の代表は、今年7月4日から10日まで予定されていたダライ・ラマ法王のスペイン訪問はキャンセルとなった理由を説明した。ダライ・ラマ法王は過密スケジュールのため徐々に進行していた慢性的な咳のため担当医から少なくとも2週間の静養が必要との診断があったためである。(ダライ・ラマ法王は現在、体調を完全に回復され、7月22日からダラムサラで2週間の法話に入っていらっしゃいます:ダライ・ラマ法王日本代表部事務所註)

簡単な法話とサンソル(清めの儀式)が終わると、在仏チベット人の手料理による豪勢なランチが参加者全員にふるまわれた。昼下がりになると、在仏チベット人によるダンス、個人のアーチストによる演奏などが続いた。さらに「夜の部」の催しがそれに続いた。

◎ブリュッセル


(2004年7月6日 チベット亡命政権ブリュッセル代表部事務所)

7月6日、チベット亡命政権ベルギー代表部事務所はダライ・ラマ法王の69歳を祝うパーティを開き、在欧のチベット人始め、ベルギー政府関係者他、仏教関係者、チベット支援者など300人以上が出席した。ダライ・ラマ法王の写真を掲げ、厳かに長寿祈願式によって開会され、チベット亡命政権ベルギー代表部事務所のケルサン・ギャルツェン代表が挨拶で、ダライ・ラマ法王によって提唱されているチベット・中国相互の利益を考えた非暴力によるチベット問題解決への支援継続するよう国際社会に強く呼びかけた。

◎プレトリア


(2004年7月6日 チベット亡命政権南アフリカ代表部事務所)

7月6日正午、ダライ・ラマ法王のお誕生日祝賀パーティが南アフリカの首都プレトリアにあるチベット亡命政権南アフリカ代表部事務所で開かれた。法王の長寿祈願を祈る儀式を執り行った後、立食形式のランチが招待客にふるまわれた。チベット支援者をはじめ、仏教関係者、南アフリカ政府の外務省高官、外国大使、国際NGO団体など60人以上が出席し、はるかダラムサラやチベットを離れたアフリカから法王の誕生日を祝った。今年11月、ダライ・ラマ法王はセネガルと南アフリカを訪問する予定である。