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ブッダガヤのダライ・ラマの法話に 20万人以上参加の見込み

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2002年1月11日
ワシントン(インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット)

仏教の神聖な儀式であるダライ・ラマのカーラチャクラ・イニシエーションが、ブッダガヤで今月もうすぐ行われるが、これは非常に大勢の信者を集めることが予想され、また近々1月13日から16日にかけて中国の朱鎔基首相がインドを訪問することもあって、1月は特別な意味を持つ月となる。

ダライ・ラマは最近、チベット問題解決に向けてもっと活発な役目を担うよう、インドに強く求めている。これをオブザーバーは、中国首相の訪問に際してチベットの政治的問題を取り上げるようインドに求めたものと見ている。

意図したわけではないが、このカーラチャクラは、チベット人だけにではなく、ヒマラヤの地域全体の仏教徒にもダライ・ラマの影響力があると、中国の首脳らに政治的なメッセージを送るものと言えよう。
カーラチャクラ・イニシエーションは、チベット内からの信者、ブータン、ネパール、シッキム、ラダック、ヒマチャルプラデッシュ州からのチベット難民も参加する。
また、欧米からの参加者もいる。

カーラチャクラは、毎日、数時間続く大変労力のかかる仏教の実践を必要とする儀式のため、またも人々がダライ・ラマの健康を懸念することは明らかである。最近、知識人たちも含めた中国の機関は、ダライ・ラマの健康について調べ、(健康が優れないなどと)噂を撒いている。
2001年米国を訪問した際、ダライ・ラマは素晴らしく健康だと言って、そうした噂を一掃するようチベット人社会に呼び掛けた。

朱首相のインド訪問は、経済問題が中心となって計画されたものであるが、チベット問題が出てくるのは必至である。インドにいるチベット人は、朱首相の訪問に合わせてデモ行進を準備しているとのことだ。

チベット語メディアは、ダライ・ラマのカーラチャクラ・イニシエーションの主催者側が、1月21日の最初のセッションで20万人以上の参加者を見込んでいると伝えた。実際そうなった場合、15万人を集めた1985年のブッダガヤでのカーラチャクラ以降、最も大きな集まりとなる。
チベット青年会議の会長で現在ブッダガヤにいるカルサン・プンチョク・ゴドラクパは、最終的には17万人前後になるだろうと見ている。
1月8日には既に、およそ1万5千人の人々がブッダガヤに到着し、毎日、満員のバスに乗って信者らがやって来ている。
チベット青年会議は、インドでのこうした公的なイベントにおいて一般のサービスをする責任を担っている。

カーラチャクラのメインスポンサーは、ド・トゥー(カム)、ド・メー(アムド)、ウー・ツァンの三つの地方に代表している(インドにある)団体である。傑出したチベット仏教高僧らが参加する法話には、どちらも最近チベットを脱出し、それぞれインドや米国に亡命場所を求めてきた、カルマパやアジャ・リンポチェも参加する。

1985年とは違って、今年は、教えを受けるためにチベット本土からやってくるチベット人の数が著しく減少することが考えられる。これは、国境付近での中国の警備が増えたことやチベットを出る人々の数を制限したためである。
ネパール国境沿いのチベット人の街ディンリーからやってきたチベット人は、ディンリーやダムその他の近い地域での商人を含む、チベット人の移動に対する制限が厳しくなっていることをチベット語メディアに語った。
国境沿いのチベットの商人たちは、一般のチベット人に比べて今までは比較的自由に移動できたのであったが…。

1985年には、ブッダガヤのカーラチャクラに参加するため、チベット本土から8千人以上のチベット人が来ていた。

ダライ・ラマは2002年1月9日、ブッダガヤに到着した。1月末までブッダガヤに滞在する予定である。

チベット仏教のニンマ派とゲルク派は、ブッダガヤでダライ・ラマのカーラチャクラの結びに行われるモンラムと呼ばれる特別祈祷の祭典を執り行う。