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ノーベル平和賞受賞者達が非暴力の決意を促す

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2001年9月19日
シンガポール ザ・スター紙

ミハイル・ゴルバチョフからダライ・ラマまで歴代のノーベル平和賞受賞者たちが、アメリカのテロ事件を論じ合うために設けられたホームページ上で、テロに対する憤激と遺憾、同情を表明した。

平和賞受賞者たちの多くは、ホームページ「平和調停者たちは語る」で、アメリカが武力報復しないように求めた。

「平和調停者たちは語る」www.thecommunity.com/crisis/

ダライ・ラマは、アメリカがテロ攻撃に対して非暴力の対応をするように求めたブッシュ大統領への書簡を寄せた。

「私は、暴力はいたずらに暴力の輪を広げるだけだと確信しております」と、精神的指導者は書いている。

「しかし、しばしばこのような無謀な暴力の原因となる憎悪や怒りに、どう対処したらいいのでしょうか。このことは非常に難しい問題であり、とりわけ今回のような攻撃の対処の仕方についてある固定観念を抱いている時はなお更のことです」

東ティモールの受賞者ジョゼ・ラモス・ホルタが先週火曜AP通信に語ったところによると、彼とカリフォルニア在住の協力者でホームページを立ち上げて、数日間で、ノーベル賞受賞者たちの反応を募ったということである。

ラモス・ホルタは、受賞者の多くは自国でしばしばテロリズムを経験しているだけに、ワシントン、ニューヨーク、ペンシルヴァニアで民間人に恐ろしいテロ攻撃が加えられたことに対して、有意義な発言ができると語った。

また、このホームページは今なお更新中であり、プロヴァイダーのAOLが協力に同意しているとも語った。何百万人もの人々がこれを読んで意見を寄せてくほしいと期待しているということである。

コスタ・リカはどうだろうか。前大統領のオスカー・アリアスが、憎悪と暴力こそテロリストが望むものだと述べている。

アリアスは「アメリカと同盟諸国は、この暴力に対応する前に、しばし立ち止まって深呼吸してくれるように祈る。正義が行われることは重要だが、正義が復讐と混同されないことも等しく重要だ。なぜなら、両者はまったく異なるものだからだ」と書いた。

イスラエルのペレス、ラビン両氏とともに1995年のノーベル平和賞を共同受賞したパレスチナのヤセル・アラファト議長からの寄稿も期待していると、ラモス・ホルタは語った。

北アイルランドでの和平活動によって1976年のノーベル平和賞を受賞したマイレード・コリガン・マグワイヤは、報復を行わないように求めた。

「報復は、さらに多数の人々のさらなる死をもたらすでしょう。今度はそれが、既に世界中に蔓延している恐怖感、不安、絶望を募らせることになるのです」とマグワイヤは述べた。

このホームページに寄稿した受賞者は他に、デスモンド・ツツ大司教、東テイモールのベロ大司教、南アフリカのF・W・デクラーク、北アイルランドのジョン・ヒュームとデイヴィッド・トリンブル、イギリスのジョゼフ・ロットブラット、アメリカのジョディ・ウィリアムズである。