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ノルジン・ドルマ大臣、東京で記者会見を行い、新刊書籍を発表

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2023年7月16日

記者会見で語るノルジン・ドルマ大臣

東京:中央チベット政権情報・国際関係省(DIIR)のノルジン・ドルマ大臣は、7月14日、東京・新宿区の新宿文化センターで共同通信社の独占インタビューに応じた後、記者会見を行い、新刊書籍『チベットの反論』を紹介した。

大臣は、チベット問題に関心を持ち、記者会見に出席したメディア関係者に感謝の意を表した。また、今回の訪日の目的、チベット情勢の最新情報、中国政府との交渉状況、および、世界中のすべての抑圧されたコミュニティにおいて自由と正義を実現するために、メディアはどう関わるべきかについて説明した。

メディア関係者からは、ダライ・ラマ法王の健康状態から、中国政府との交渉状況、チベットの植民地様式の寄宿学校の実態、ダライ・ラマ14世の転生問題に至るまで、多岐にわたる質問が挙がった。 また、日本の国会議員との会談の印象についての質問もあった。

ノルジン・ドルマ大臣は、法王の健康状態は良好であると答え、法王がダラムサラで、公式行事である誕生祝賀会に出席されたご様子や、ラダックを訪問されたこと、また、今後の法話の予定についても伝えた。2002年から2010年までの中国政府との交渉の経緯にも触れ、真のチベット自治に関する覚書と通達を提示したことを説明した。 大臣は「交渉は行き詰まりを見せているわけではなく、我々は、中国を交渉の席に着かせるために様々な手段を模索している」と述べた。

大臣はまた、中国には、ダライ・ラマ14世の転生者を任命する、いかなる歴史的・政治的権利も権力もないと述べた。 さらに、「中国は、長年にわたる抑圧と洗脳にもかかわらず、チベット人の信頼と忠誠を勝ち取ることができなかった。中国政府は、チベット人の不屈の精神は、チベットの宗教と文化の力に支えられていると考えているので、ダライ・ラマ法王を始めとする、チベット高僧の転生者選定に介入しようとしているのだ。 植民地様式の寄宿学校政策の背後にある真の目的は、チベットの言語とアイデンティティを破壊し、若いチベット人を洗脳することなのである」と語った。

大臣は、日本チベット国会議員連盟の会長・下村博文氏と事務局長・石川昭政氏、および実務委員会のメンバーと会見し、支援の確約があったことに大きな満足を表明した。

その後、ノルジン・ドルマ大臣は、メディア関係者に対して、新刊図書『チベットの反論』(集広社)を紹介した。 この本は、アリヤ・ツェワン・ギャルポ代表の著書『Harnessing the Dragon’s Fume(龍の毒霧を晴らす)』を亀田浩史氏が日本語訳したものである。 英文の原著は2021年に情報・国際関係省(DIIR)から出版されている。

アリヤ代表は、「中国共産党は、攻撃的なプロパガンダとあからさまな嘘を並べ立てて、チベットにおける非道な統治を正当化しようとしている。この本の目的は、それらに対して、チベット人から異議を申し立て、反論を行うことである」と説明した。

 -チベット・ハウス・ジャパンによる報告

共同通信社の単独インタビューで語るノルジン・ドルマ大臣
新刊書籍『チベットの反論』を紹介するノルジン・ドルマ大臣
『チベットの反論』の内容について解説するアリヤ・ツェワン・ギャルポ代表

 


                             (翻訳:麻雪)