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ドイツ人僧侶によるチベット平和行進

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2002年1月8日
ダラムサラ(トリビューン・ニュース・サービス)

チベット人が窮地に追い込まれている現状に心を動かされた人々によって、チベットへの国際的支援が世界中のあらゆるところで行なわれているが、63才のドイツ人仏教僧、ゲロン・ジャンパ・ユンタンは、チベット問題を重点的に取り扱うために、ヨーロッパ全土で3年間の根気強い平和行進を行うことを決心した。

彼自身の年齢、粗悪な気候条件、入り組んだ地形などの問題を抱えながら、彼は3月に出発予定だ。ヨハン・ホースシールドは、ダライ・ラマにより1996年に僧侶として任命され、ゲロン・ジャンパ・ユンタンという名前を与えられた人物だ。

「私は、第二次世界大戦中の1939年に生まれ、1944年の戦争によりドイツから逃がれることを余儀なくされたが、このような経験によって、私は、故国を中国によって力ずくで占領されたチベット人の苦悩や苦痛を理解することができる」と彼は述べた。

彼は、既に「Europe Helps Tibet(ヨーロッパがチベットを救う)」という団体をハノーバーで設立しているが、平和行進を行う間、チベットを援助してくれる団体を捜す予定だ。 「西洋の政治指導者は、チベット人の悲惨な状況を見ているにも関わらず、強力なビジネス・パートナーである中国のご機嫌とりをするため、それを黙って見過ごしている」

「多くの西洋人が、仏教に魅了されているにもかかわらず、チベット人の苦悩、彼らに対する不当行為について知る人はほとんどいないという現状は悲しいことだ」とゲーロン・ジャンパは述べた。

世界中の様々なチベットのサポートグループのメンバーでさえも、チベット問題に十分な時間を割いていない。

「平和行進の間、私はチベットの残酷な状況を表現した、写真や文書を乗せた金属の手押し車を引きながら、自由、特に仏教を愛する人々の支援、結束、共感を得る必要がある」

「私は僧侶なので、膨大な作業のための資金を調達するのは簡単ではないが、人々がチベットの状況を理解するようになれば、もっと助けが必要だということがわかってくるだろう」と述べた。

平和行進で調達された資金は、南インドのデプン僧院やブッダガヤのマハーヤナ僧院の再建のために使われる。

彼は、(ヨーロッパの)すべての都市の市庁前でチベットの旗を掲げ、市長へ神聖なチベットの白いスカーフを贈った。また、平和行進中は、誰もがログオンできるインターネット上の日記を携帯した。

「私は、チベット内で、政治的、文化的、宗教的自由のために立ち向かうチベット人に対して、私自身の方法で少しでも貢献したい」と述べた。