( 2008年8月13日 Phayul.com )
13日午後2時半、5名のチベット活動家がオリンピック会場の南端にある中国民族文化公園の入り口を遮断した。
彼らは、チベット文化の特別展示を大々的に行っていた同公園に施錠した自転車を置き入り口を遮断した。自転車の前に立った彼らは、「フリーチベット」と書かれたTシャツを着て、「チベット人は自由のために死につつある」と書かれた横断幕を掲げた。チベットと日本の混血の女性が加わり、活動の主旨とチベット情勢について書かれた声明を読み上げた。その近辺では、ほか2名のチベット活動家が「フリーチベット」と書かれた横断幕を歩道橋に掲げたが、直ちに治安当局に拘留された。中国民族文化公園の6名も約5分後には拘留された。
彼らの氏名と年齢は以下の通りである。
- Pema Yoko (25) 英国在住、チベットと日本人の混血女性
- Tom Chen (41) 米国人
- Martin Thomas (36)
- Jennifer Kirby (30)
- Jene DeSpain (31)
- James Brady (41)
- Bani Campozano (20)
- Jonathan Fox (29) イスラエルと米国の混血男性
※参考:ビデオ映像はこちらhttp://media.phayul.com/?av_id=127&av_links_id=239
中国民族文化公園は、中国政府がオリンピック2000を誘致しようとした1992年に建設が始まった。オリンピックのために行われたプロパガンダで、中国政府が最優先したことは漢民族とチベット人、同様に漢民族とその他少数民族の調和の絵を描いて見せることである。同公園は、チベットにおける中国支配の正当性を中国国民及び世界の国々に納得させようとする手段のひとつであった。
チベット支配の正当性、及びチベット人が中国支配のもとで幸福に暮らしているというオリンピック・プロパガンダキャンペーンを中国政府は活発に展開している。しかし、「事実は全く異なる」とSFT代表ラドン・テトン(Lhandon Tethong)はこう語る。「チベットの歌や踊りが北京で披露されているのに、チベットではその文化は虐げられ、中国当局の圧政についてのチベット人の発言権は力づくで奪われている」
こうした取締りの一環に、東チベットの緊張区域における中国軍の配備が非常に増加したことが挙げられる。
8月9日、東チベットのアバ(Ngaba)でチベット人女性2名が軍の銃撃を受け、1人が手を、もう1人が足を負傷した。2名は現在、アバ市民病院に入院している。
8月3日以来、中国軍の総数はアバで2千、周辺部を含めると1万に増加している。3月16日、中国軍の補助部隊がアバで平和裏に行われていたチベット人の抗議デモに火を放ち、目撃情報によると13名が死亡したという。