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チベット人たちは使節団の訪中に希望を託す

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(2004年6月16日 チベットトリュビューン)

(ダラムサラ)チベット亡命政権は、チベット亡命政権内閣とダライ・ラマを代表して中国とチベットを訪問する2人の代表団に希望を託している。過去2年の間に実現した2度の訪問と同様、今回の訪問は重要な責務を負っており、使節団はアジェンダ上で問題とされている核心部分について議論することが予想される。

「使節団そのものの規模の拡張についても考慮されているが、北京からの正式な許可を得た後にその実現形態が検討されるだろう」
「チベット文化と宗教的な遺産を守り発展させるために必要な、3つのチベット人居住地区(カム、ウー・ツァン、アムド)における完全な自治を模索する点については、アジェンダの最重要課題として掲げられている。世界の多くの人々が仏教に対する関心を高めているのに伴い、我々は仏教の普及に向けた自由を獲得すべきだ」
「現在、中国の若い世代の人々は、マルキシズムと市場原理の狭間で伝統的な価値観を乗り越えつつある。彼らもまた心の平和を得て感情的な不安を取り除こうと、仏教に対する関心を高めている」
「チベット亡命政権は今回の訪問を心待ちにすると同時に、関係再構築を目的とした中国政府との接触の後に、チベットにおける人々のすべての問題について話し合われ、具体的な問題解決のための取り決めがなされることを期待している。また、より高い次元での話し合いが持たれ、いくつかの決定がなされることも期待している。ただし、訪問の正確な日時については、中国政府からの正式な回答を待ってから調整する」
—チベット亡命政権情報・国際関係省トゥプテン・サンペル事務次官

過去2年の間、2002年9月と2003年6月の2度にわたり、ロディー・ギャリとケサン・ギャルツェンの2人の代表が中国を訪れた。ギャリはワシントンのダライ・ラマ法王事務所代表であり、これ以前にはチベット亡命政権の情報・国際関係省大臣を務めた。ギャルツェンは、欧州連合におけるダライ・ラマの代表であった。

もし中国政府がダラムサラに滞在したいとの意思を表明したらどうするかとの質問に対しては、前述のトゥプテン・サンペル事務次官はこう答えている。
「我々亡命政府が隠すべきものは何もない。非常に透明性の高い方法によって今回の訪問を実現しようと努めている。中国に対する我々の要求が認められた後には、ダライ・ラマ制度も間違いなく変化を経験することになる。チベットにおける民主主義を開花させるために、ダライ・ラマ法王はこれまでのような宗教・政治における指導者ではなく、宗教のみをつかさどる指導者となることだろう」