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チベット亡命政権厚生大臣が埼玉医科大学国際医療センターを訪問

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2018年7月5日
日本、東京

一週間にわたる訪日中の中央チベット政権(チベット亡命政権)チョキョン・ワンチュク厚生大臣は水曜日、埼玉医科大学国際医療センターを訪問した。同センターは、がん、心臓病、脳血管障害を含む救命救急などの治療を専門とする。

チョキョン・ワンチュク厚生大臣は、埼玉医科大学理事長、同大学国際医療センター役員丸木清之氏の歓迎を受けた。ダライ・ラマ法王日本代表部ルントック代表と、日本を拠点とするチベット人医師ニシクラ・ツェワン氏がワンチュク大臣に同行した。

埼玉県埼玉医科大学を訪問し、理事長らと面会するチョキョン・ワンチュク厚生大臣。2018年7月4日

ワンチュク大臣は埼玉医科大学国際医療センター所長や役員との会議に出席した。丸木理事長は会議の場で、50年以上にわたってチベット人との関係を保つ同医科大学が大臣を迎えて光栄であると述べた。同大学では1965年以来、チベット人20名が学び、現在は医師や看護師として日本の医療センターなどに従事している。

丸木理事長は、埼玉医科大学の設立以来、ダライ・ラマ法王を三度にわたってお迎えしたこと、同大学の高度な医療機器と技術がチベット人居住区などでの医療施設の改善に役立ててほしいと述べた。

ワンチュク大臣は、病院内の各施設の案内を受け、その後の挨拶の中で、ロブサン・センゲ主席大臣をはじめ中央チベット政権を代表し、チベット人医師や看護師に対する医療教育での長期にわたる支援に感謝の意を表明した。

ワンチュク大臣はさらに、ニシクラ・ツェワン医師にように日本で医学の教育と経験を積み、社会に貢献できる人材となったチベット人たちは、チベット人社会の誇りであり、チベットとの特別な関係のある埼玉医科大学に自身が訪問することで、チベット人社会はこの絆を再確認するものとなるでしょうと述べた。

またワンチュク大臣は、亡命チベット人社会では結核と肝炎が健康上の大きな問題となっており、厚生省は医療専門家のアドバイスを受けて対応していると語った。

チベット人医師や看護師は、インドとネパールの46か所の居住区で病院7か所と診療所32か所で医療に従事しているが、亡命先で卒業後にさらに教育を受ける施設がないため、多くは中央チベット政権との3年契約を終了後、チベット人居住区での職を離れて国外への留学を選択しているとワンチュク大臣は述べた。

「中央チベット政権はこのようなチベット人医療専門家に、亡命先のチベット人居住区で継続して勤務できるようあらゆる努力を行っています。そのため、チベット人医師や看護師が埼玉医科大学で学び、その後インドとネパールのチベット人居住地により高度な専門知識を持って帰国してもらえると非常に役に立ちます」とワンチュク大臣は語った。

ワンチュク大臣は明日、日本国会議員会館を訪れ、日本チベット国会議員連盟代表部と面会の予定である。

その後、7月6日には、ダライ・ラマ法王日本代表部主催のダライ・ラマ法王ご長寿を祈願した魚の放流の儀式に出席する。

7月7日は東京で行われるダライ・ラマ法王83歳の祝賀式典に出席し、同日、地元のチベット人コミュニティと日本人に向けた一般講演を行う。

ワンチュク大臣の訪日は、ダライ・ラマ法王日本・東アジア代表部が主催したものである。

日本オフィス・オブ・チベット

 


(翻訳:植林秀美)