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ダライ・ラマ法王ニューデリー代表部事務所代表、在日中国知識人らと交流

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(2010年4月7日 Tibet.Net )

(東京)チベット支援者の招聘を受け二週間の予定で日本滞在中のテンパ・ツェリン氏とジェツン・ペマ女史は、4月4日、東京で在日中国知識人らと交流した。
チベット問題の解決に向けた自由な意見交換の場として設けられた非公式なこの会合で、ニューデリー代表部事務所代表テンパ・ツェリン氏は中国とチベット間の対話について、法王特使が提出した「全チベット民族が名実共に自治を享受するための草案」に中国指導部が無関心な態度を示していることなど、その近況を報告した。同氏はチベット民族が要求する自治の性格についても要点を説明した。

参加した中国人は大学教授や作家らで、個人的および社会的立場から発言した。彼らはダライ・ラマ法王がチベット問題を中華人民共和国憲法の枠組みの中で平和的に解決しようと努力していることを高く評価した。また、過去は過去としてこれからは両者が将来のために尽力していくことには賛成だが、ダライ・ラマ法王亡き後のチベット問題の行方について心配もあると述べた。さらに彼らは、「大チベット」や「高度の自治」などに関してより明確な説明を求めた。

テンパ・ツェリン氏は、草案でチベット側が要求しているのが「大チベット」や「高度の自治」ではないことを明言した。「私たちの要求は中華人民共和国憲法の枠組みからはずれないように配慮されています」と同氏は付け加えた。

参加者は、これからもこのような非公式の話し合いの機会をできるだけ持ち、両者間の誤解を解き、双方が問題解決に向け努力すべきだ、と語った。

会合後、テンパ・ツェリン氏とジェツン・ペマ女史は在日チベット人およびモンゴル人コミュニティーが企画した花見を楽しんだ。花見の場所に選ばれた東京都小金井公園では小金井桜まつりが開催されており、日本人、モンゴル人、中国人そしてチベット人がくつろいで交流できる最適の場を提供した。

会場にはおよそ百人が集い、美しい桜の花の下、バーベキューをして楽しい時間を過ごした。日本人と中国人によってチベットの民族弦楽器ドラニェンとハーモニカが演奏され、参加した人々の耳を楽しませた。
参加者は自由に意見を交換し合い、アジアの主要4カ国の人々が桜の木の下で、互いに理解し合い平和なひとときを共有できた喜びを分かち合った。テンパ・ツェリン氏とジェツン・ペマ女史も参加者と交流を深め、写真撮影なども行われた。
会場を一足早く後にしたジェツン・ペマ女史は、小金井市商工会館に赴き、小田原のはじめ塾の生徒(小学生から高校生レベルまで)およそ80名とその父兄を相手に、愛と思いやりの心に基づいた「価値ある教育」についての講演を行った。
テンパ・ツェリン氏とジェツン・ペマ女史は来日中沖縄でも同様の講演と討論を行い、沖縄の人々にチベットを取り巻く問題とチベットの教育システムについて語る予定だ。昨年ダライ・ラマ法王が訪問して以来、沖縄ではチベットへの感心が高まっていると報告されている。


(翻訳:中村高子)