ニュース

ニュース

最新ニュース

これから開催するイベント

ダライ・ラマ、韓国で有名な萬海平和賞受賞! 「萬海平和賞は我がチベット人を希望で満たすものです」

Print Friendly, PDF & Email

(2005年8月12日 チベットネット)

8月12日、「チベットの一介の僧侶である私にこの賞を授与し、皆さんは我がチベット人を希望で満たしました」とダライ・ラマ法王のメッセージが、韓国の江原にあるバグダム寺で行われた萬海平和賞の授賞式で読まれたダライ・ラマ法王日本代表部事務所のチョペ・ペルジョル・ツェリン代表は、ダライ・ラマ法王の代理として授賞式に参加した。

萬海(Manhae)大賞平和部門の表彰は、ダライ・ラマ法王がチベットの人々の自由を求める闘争において、常に暴力を行使しない姿勢を貫いたことによる。萬海平和大賞は、韓国で最も権威ある賞のひとつで、韓竜雲(han yong-woon1879〜1944)は、仏教僧侶で詩人であり、偉大な思想家であった。

ダライ・ラマ法王のメッセージ

皆様

この素晴らしい平和賞を授与していただき、大変光栄に思います。ご存知のように、世界の平和を確実なものにするために努力することは、私にとって、一人の人間として、一介の仏教僧として、チベット人として、深く関心を抱いていることです。

ごく最近まで、多くの人々が国同士や共同体同士の敵対や紛争は、戦争や武力行使を通してでしか解決できないと感じていました。誰もが平和に暮らすのを望んでいます。けれども、私たちはたびたび、平和を達成するための方法を間違えることがあります。マハトマ・ガンジーが指摘しましたように、暴力は必然的にさらなる暴力を引き起こすものです。それゆえ、もし平和というものに真剣に関心を持っているならば、平和的に、非暴力に基づく手段で達成しなければなりません。今日、だんだん多くの人々が、双方の意見の違いを解決する正当な方法とは、対話、妥協案、交渉を通して、人間同士の理解と謙虚さをもってなされるものであるということを理解しつつあります。真の平和とは、相互理解、尊重、信頼を通して達成されるものであるという認識が増えつつあります。

加えて、真の軍備解除と非武装にあたって必要なこととは、差し迫った緊急事態にあることを自覚し、取り組んでいくことです。しかしながら、武器をなくすために信頼関係を築くためには、ある種の内的な軍備解除というものが必要となってくると思います。まず第一に、我々は我々自身の内面において愛と思いやりを持つようになんとか頑張って取り掛かる必要があります。それができた場合のみ、平和と幸せを乱すような根本的な課題に取り組むことができるのです。そうした内面の変化をもたらすためには多くの方法があるでしょう。例えば、宗教的なものであったり、基本的な人間の価値からアプローチする方法だったりするでしょう。それらによって、私たちは内面を向上し、よりよい人間になることができるのです。内なる平和を生むのに機械は必要でありません。内なる平和を売っている店はどこにもありません。それは、心の変化を通じて、内側から生まれ出るものなのです。

チベットからやってきた一介の僧侶としての私がこの平和賞をいただき、我が民チベット人は希望で満たされました。我々のチベット人が受けた困難を周りに知らせるために、我々は決して暴力に頼りませんでした。そうした事実にもかかわらず、我々チベット人は決して忘れ去られた民とはならなかったのです。それは、我々が大切にしている価値、つまり、特に生きとし生けるものの命を尊重すること、真実の力を信じること、そうしたことが今日、認められたことであり、大変勇気付けられております。

私は萬海平和財団の事業に深い尊敬の念を表したいと思います。萬海財団が人々の福祉に貢献していることは疑いようもない事実です。平和を確保するために、あなた方は今日生きている我々だけでなく、来たる世代のためのことも考え、事業を続けています。それは素晴らしいです。世界に平和と調和をもたらすために、さらに命あるものに愛、親切、思いやりといった人間にとって大変重要なことを人々の心に留めることに、大いに貢献されていると思います。

2005年7月18日
ダライ・ラマ

萬海財団より「表彰のことば」

萬海財団は、2005年の萬海平和賞をチベットの精神的指導者ダライ・ラマ14世法王テンジン・ギャッツォに授与することを決めた。萬海財団平和賞選考委員会は、ダライ・ラマ法王のチベット人の自由を求める闘いに常に非暴力の姿勢を貫いてきたことに評価し、今回の表彰を決定した。ダライ・ラマ法王は、チベット人の独自の仏教文化遺産を保護するために寛容と相互理解に基づいた平和的な解決策を見出すために誠心誠意努力を続けている。ダライ・ラマ法王は、世界各地を訪問し、人間の価値と宗教間の調和の重要性について講演などを続け、人類社会に平和と調和をもたらしている。

ダライ・ラマ法王が国際紛争、人権問題、地球環境問題を解決するために平和的な提案を出し、とても効果的に仏法を世に広めていることで、萬海財団平和賞選考委員会の評価は一致した。

2005年1月1日韓国