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ダライ・ラマ、チベットの中国占領期間の終わりを見る

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2002年5月24日 キャンベラ(AFP通信)

チベットの精神的指導者ダライ・ラマは24日、中国とチベットは、チベットの中国占領について互いに一致した解決に、やがては達するだろうと語った。

ダライ・ラマは歓迎会の席上で、国際的支援が中国国内の考え方に影響を及ぼした、と語った。

彼はオーストラリアの国会訪問はとても重要であると語った−オーストラリア政府が、国会議事堂の大講堂で催されるオーストラリア記者クラブ昼食会を拒否したにもかかわらず、である。

「あなた方がチベット問題に関心を持って下さっていることに対して、心からの深い感謝を伝えたい。そしてそれは、チベット人の代表としての私の義務だ」と彼は語った。

「中国政府側からの数種の発表にもかかわらず、そして、チベットの状況は悪化していることを示すケースがいくつかあるにもかかわらず、私の決意は固い」

「私は遅かれ早かれ(チベット問題に対する)相互に容認できる解決策が見つかるに違いないと確信している」と彼は語った。

「一つの朗報は、中国人の多くが、幾人かの知識人、そして幾人かの政府役人でさえ個人的には、私のアプローチを支持すると言っている。しかし、政府の方針は、それでもなお、『まだだ、まだその日ではない』と言っている」

「しかし、中国社会の中に、国の内外を問わず、支援はさらに増え続けている」

「チベット問題に対するあなた方の心配や支援の表明ような国際社会の支援は、確実に、彼らの心を開かせる主要な要因の一つであると考える」

「心から互いに満足がいく解決策を見出した時、その時にあなた方は一休みでできる」

ダライ・ラマは、また、オーストラリアの人々に、来月の中国統治下のチベット共産党指導者が訪問する機会を利用して、チベットにおける人権状況を知らせるよう呼びかけた。

彼は、報道関係者は、チベット自治区共産党書記の郭金龍によるオーストラリア訪問を、人権についての質問をし、直接視察するためにチベット旅行の招待を求める機会として利用すべきだと語った。

「話すこと・会うこと。これはとても重要だ」と彼は語った。

「そのとき、『私達にどうぞ招待状を送ってください』と求め、あなた方は、チベットに行きたい、そして自身でチベットを見たい、と彼に招待を求めるのです」と彼は語った。

彼は、自由な社会のジャーナリストが持つ重要な義務だ、と語った。

「私はしばしば、メディアの人々に、あなた方は象の鼻と同じくらいの長さの鼻を持つべきだ提案した。そしてどこででも嗅ぎ回るべきだ…宗教家であろうと政治家であろうと」と、ダライ・ラマは語った。

ダライ・ラマがオーストラリアに滞在中、ジョン・ハワード首相は北京での中国政府高官との会見のため不在である。

ハワード首相不在のタイミングについて意見を問われ、彼は「何もない」と言うまえに、ほんのしばらく思案した。

「理由は、私のオーストラリア訪問の本質は、政治的なものではないからだ」と彼は付け加えた。

政府高官の一人は火曜日に、オーストラリアの政治指導者達は、中国の怒りを買う恐れのあまり、ダライ・ラマとの会見をするなとずっと警告されるがままであったことを認めた。アラン・トーマス外務省事務次官は、オーストラリア政府が、ダライ・ラマとの公式な接触はしないという取り決めを中国政府と交わしたことは事実であると、上院聴聞会で語った。

ダライ・ラマ14世のオーストラリア訪問は、今回で4度目である。

ハワード首相、アレクサンダー・ダウナー外務大臣、野党労働党党首のサイモン・クリーンさえも、ダライ・ラマに会わないと言っている。