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スコットランド議会、チベットの焼身行為について討議

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(2014年2月7日 ダラムサラ CTA

Maureen Watt is a Scottish politician who has served as a Scottish National Party Member of the
Scottish Parliament for North East Scotland since 2006.

2月4日にスコットランド議会はチベットの焼身行為について長時間の討議を行った。討議はスコットランドの政治家のモリーン・ワット議員の動議に基づくもので、常軌を逸した深刻なチベットの状況に焦点が当てられた(動画参照)

2009年2月以降、少なくとも127人のチベット人が自らに火を放ち、その多くが死亡したことにスコットランド議会は深い憂慮を示した。こうした行為はチベットの言語と宗教、そしてチベット人の就業に加えられた制限、および水質悪化と牧草地劣化への抗議行為の側面が大きいと考えられる、と議会は述べた。

同議会は中国が焼身行為に関する正確な報告がメディアに届かないようにしていることに憂慮を示し、焼身行為者の家族と焼身行為の目撃者を犯罪人に仕立てようとしていることを糾弾した。

同議会によれば、2013年10月22日にジュネーブで開催された国連人権理事会では11ヶ国がチベット人の人権改善を中国に勧告し、アバディーン大学内のスコットランド・ヒマラヤ研究センター、グランピアン・チベット支援グループをはじめとする在スコットランドのグループに対し、人権問題の存在を明らかにするとともにチベットの文化と教育支援を目的とした調査を行うよう要請した。

モリーン・ワット議員はその声明の中で、中国政府による抑圧的な政治を批判し、それがチベットの焼身行為と、その後の中国政府によるチベット人を対象とした軍隊による取締りにつながった、と述べた。また、焼身行為者の家族と友人は、行為者の真の要望を隠蔽するよう中国当局によって脅迫、あるいは買収されている、と語った。

中国当局はチベット人に大規模な監視と行動の制限を課しており、そうすることでコミュニケーションの断絶を図り、情報がチベット外部に漏れないようにしている、と同議員は述べた。

同議員は言語と文化の保持に関するチベット人の権利について語り、チベット人の宗教感情に配慮のない天然資源の採掘は中止されるべきだ、と述べたほか、漢民族のチベットへの大量移住の問題に触れ、移住によりチベットの人口動態の見通しは劇的に変化していると述べた。

同議員はスコットランド議会に対し、いかなる文化や国にとっても文化の抑圧は持続可能な行為ではないと明言することで、チベット弾圧を中止するよう中国を説得するべきだと勧告した。また、同議員は、チベットの伝統文化を今以上に保護するよう、ユネスコに書簡を送るべきであると同国の閣僚に勧告した。


(翻訳:吉田 明子)