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スイス人権代表団、成果のないまま中国を離れる

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2002年1月26日
北京(AFP)

スイスの人権問題専門家代表団が、チベット及び中国西部の新彊ウイグル自治区での人権問題に関して、中国政府から何ら成果を得られないまま土曜日に中国を離れた。

「特にチベットでの状況については困難な問題がある」と代表団代表であるペーター・マウラー氏は、中国出国前に報道陣に語った。

マウラー氏によると、スイス代表団は中国政府に対し、テロに対する戦いを基本的人権侵害の口実にしないよう主張した。

これは、過去数ヶ月増加している新彊ウイグル自治区でのイスラム教徒分離主義者に対する取り締まりに関連して語られたものである。

スイスの人権問題専門家代表団は、代表のマウラー氏をはじめ、主にスイスの外務省及び法務省の官僚により構成されている。しかしながら、マウラー氏によると中国政府は、法治を尊重する方向に堅実に進んでいるという。

また、彼は、中国訪問中に会見した弁護士や官僚が、拷問や刑法の改正について多様な意見をもっていることを前向きなサインであると歓迎している。

しかしながら、特に、中国の法律での公共秩序や国家の安全保障についての概念についての包括的な定義に関して、未だに重要な問題として残っているという。

スイスは、1991年より人権問題についての交渉を中国政府となっており、今回は第4次の代表団の訪中であった。

このような交流は、一般の中国人がおかれている人権状況を改善させる試みに取り組んでいる西欧諸国の活動の一部である。具体的には、(中国の)司法制度に関わるすべての官僚への、草の根レベルでの改革の促進と教育と訓練実施である。

このような取り組みは西欧諸国が、経済成長を続ける中国と、経済的紛争を起こしかねない直接的な対立を避けるための方策であると批判されている。

支援者によると、過去の経験から中国政府は、上層部から改革を実行させるという圧力には効果が無いとみているという。