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インド・ダラムサラよりチベット被災地へ募金

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(2010年5月17日)

ダラムサラ: 4月14日に中国西部の青海省玉樹(ケグドゥ)チベット自治州で起きた地震を受け、発足した「4.14玉樹地震慈善委員会(4-14 Yushu Earthquake Charity Committee)」に、ダラムサラ在住のチベット人より合計250万ルピーの募金が集まった。この悲惨な大地震で何千人もの死者と負傷者が出ているほか、さらに多くの人々が家を失っており、被災者への支援に多くの善意が集まった。

カシャック(チベット亡命政権内閣)はインド、ネパール、ブータンおよびその他の国の亡命チベット人社会に向け、委員会を通じて救援物資や支援金を呼びかけていた。

ダラムサラのチベット人による寄付は、5月11日火曜日、ダラムサラの中央寺院で行われた玉樹の犠牲者を悼む特別祈祷式の場で、チベット亡命政権内閣主席大臣(カロン・ティパ)からチャリティー側に手渡された。チベット福祉局は中央チベット行政府の事務所や各機関、寺院や尼僧院、民間組織(NGO)、学校、チベット関連団体、そして個人のチベット人から寄付を集める調整をした。

厳粛な追悼の場で、主席大臣は、想像を絶する被害に見舞われた人々は、チベットに住む同志によって支えられ、またチベットから遠く離れて暮らすチベット人の祈りによって力を得ているとあいさつ。加えて、この危機的状況の中で示されているチベット人の結束の心は、チベット人の団結の象徴するものとして、賞賛したいと述べた。

主席大臣は、ダライ・ラマ法王の導きにより、世界各地の亡命チベット人社会で行われている一連の儀式の中で話した。私たちの祈りで大災害にあった全ての人々の痛みを和らげることができれるよう願うとした。

玉樹での災害直後、胡錦濤国家主席や中国人民政治協商会議の賈慶林主席、温家宝首相、回良玉副首相、中央統一戦線工作部の朱維群副部長といった中国指導部が被災地を訪れ、被災者との団結を示した。主席大臣は、彼らが政治的指導者としての責任を果たしたことはダライ・ラマ法王も称えており、私たちも感謝の意を表すとした。

また主席大臣は、回良玉副首相の指導の下で行われる被災者回復に向けた長期支援プランについて述べた。温家宝首相はチベット人僧侶によって救援活動がまとめられ、大きな努力がなされていることを評価し、称えたと続けた。

私たちチベット人は、玉樹やチベットのその他の地域で、僧侶、学生を含むチベット人や、中国やその他の国の学生たちによって続けられている救援活動に深く感謝している。主席大臣はまた、一般の人々や知識人、記者やジャーナリストといった中国人に対し、彼らの寄付や傷ついた人々の支援、メディアを通じて繰り返しこの惨事を伝えることによって、連帯意識が広がり、感謝したいと述べた。

主席大臣は、BBCやCNNといった報道機関に対し、全世界に分かりやすくチベットの地震を伝え、関心を高めていることにも謝意を伝えた。

また彼は、中国人民政治協商会議の賈慶林主席のメッセージは、海外のチベット人に向け、物資面の支援や、チベットに住む家族を訪ねるといった行動を呼びかけ、亡命の地にいるチベット人に新たな一歩を示したと説明。私たちは、中国の指導部によって示された針路と調和するという希望が実現することを強く望み、実現を信じると述べた。

主席大臣は繰り返し、ダライ・ラマ法王の被災地玉樹を訪問し、震災に合った人々のために祈り、力づけたいというゆるぎない願いを持つことを話している。法王は、直接の祈りを切望している被災地の人々を訪ねたいと、心より願っている。法王に導かれる中央チベット行政府は、この問題を政治的なものに結びつけたり、利用しようとは全く考えていないと、主席大臣は訴えた。


(翻訳:長沼)