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アメリカ合衆国、死刑執行を受け、中国へ公正な裁判の実施を求める

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(2009年11日11月)

ワシントン:合衆国は11/9、北京政府が中国西部ウルムチで、民族争乱に関与したとされる9名の死刑を執行したと発表したのを受け、中国に対し、公正で透明性のある裁判を行うよう、強く求めた。

「合衆国政府は、ウルムチ騒乱に関与したとして拘留されている全ての人々に対し、公正で、透明性の高い司法裁判を実施するよう、中国への働きかけを続けていくつもりである」と、合衆国報道官のイアン・ケリーが発言したと、AFP通信が伝えた。

「また、全ての中国国民が、司法制度において、国際標準レベルの法的権利を享受するべきであると中国政府へ訴えている「とケリー報道官は言う。「在北京の米国大使館では、この件に関して、すでに中国政府と議論を交わしている」

北京政府は、7月に起こった、新疆ウイグル自治区で多数を占めるイスラム教徒による漢族への反乱である、ウルムチ騒乱に関連する最初の死刑を執行したと発表。

この民族的な騒乱により、197名が死亡、1600名以上が負傷し、過去数十年で最悪の事件となったと中国当局は述べている。さらに騒乱の2日後、漢民族側もウイグル族への自警的反撃を開始したが、この後の死傷者の数に関しては、明らかにされていない。

バラク・オバマ合衆国大統領が、中国との長期的な関係を築こうとしている中、オバマの訪中を目前に控えた時期に処刑が行われた。「中国当局がオバマ大統領の訪中直前にこの死刑を実行したという事実は、中国はいかなる国際基準の人権擁護に関しても、全く関心を払っていないということを示している「と亡命したウイグルのリーダー、ラビア・カーディル氏は語る。

「中国当局は、今回の彼らの行動に関してきちんとした説明をするべきだ、さもなければ、東トルキスタンにおける民族間の緊張はますます高まり、状況は悪化するだろう」彼女は新疆ウイグル族としての声明文を発表した。

また、彼女は「7月5日以降の殺害行為と抑留に対し、詳細な調査をするよう国際社会はつよく働きかけてください」と言う。

世界ウイグル会議の代表であるカーディル氏はアメリカ合衆国の圧力により開放され、ワシントンへ移り住む2005年まで、中国で6年間投獄された経験を持つ。各人権団体は、過去、米国の実力者が訪中時に中国政府へ圧力をかけることで、カーディル氏のような獄中の人物が釈放された事実があるのに、まだ率直に意見を述べていない、としてオバマ大統領を批判した。

中国政府は、カーディル氏が暴力行為を誘導しているとして、起訴した。それに対し、カーディル氏はこれを否定し、中国は政治的に、そして信教の自由を制限することで、新疆地区の文化を破壊しようとしていると批判している。

先ごろ発表された新疆ウイグル自治区政府の声明によると、10月に処刑されて命を失ったのは、ウイグル人8名と漢人1名であるとされる。


(翻訳:Fumi Dolkar)