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まだ投獄中の尼僧のためにチベット人尼僧が懇願

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(2002年5月2日 ワシントンポスト)

中国政府に対して平和的な抗議運動を起こし、チベットでは信教の自由がないと訴えて、ラサの悪名高いダプチ刑務所に投獄されていたチベット人尼僧2名は、現在ワシントンにいる。そして、5月2日、米国議会委員会の「チベットに関する米国政策審議聴聞会」に証言する予定である。

これらの2人の尼僧、チューイ・クンサンとパサン・ラモの証言は、1998年5月1日に起きたある事件の事情聴取となる。この日、ダプチ刑務所の庭で、囚人たちは、チベットの地に中国の旗を掲げることを許さない、さらにダライ・ラマを賞賛する言葉を叫んでいたが、それらの囚人たちを黙らせるため、刑務所当局は空に向けて銃を発砲した。

「彼らは、電気棒、砂を詰めたプラスティックのパイプ管、そしてライフル銃の銃床で私たちを殴った。

3時間後、刑務所の庭は、血で赤く染まった」とチューイ・クンサンは、証言する内容を事前に少し公開した。

チューイ・クンサンは、4年の刑期を終え釈放されたが、拷問や思想教育、毎日続く尋問などで健康を害している他の囚人たちの釈放を呼び掛ける計画である。彼女とパサン・ラモが出所する時、投獄されていた間の食事代という名目でどちらも血を採られたという。

米国議会での2人の証言は、中国の胡錦涛副主席のワシントン訪問の時とちょうど重なった。胡錦涛副主席は、1988年から1992年までチベット自治区共産党書記であった。

「もし胡錦涛に野心があれば、彼は次の中国の指導者になるだろう。そうなれば、チベットに彼が残したものに対する責任をとるという態度を示さなければならなくなるだろう。胡錦涛が自らのチベット任期の間に投獄した政治囚を釈放することが、私の願いである」とチューイ・クンサンは語った。