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「私はインドの息子です」〜ガンジー式典におけるダライ・ラマ法王の言葉〜

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(2009年11月22日 Phayul.com )

ニューデリー:首都近郊のスラジクンドで19日に始まった“Hind Swaraj (インドの自治)100周年記念国際会議”の最終日に、ダライ・ラマ法王が参列した。

74歳のチベット指導者でノーベル賞受賞者でもある法王は、非暴力の活動家や思想家、学者、社会活動家からなる国際的なネットワークと共同し“自治”のためのグローバルガンジー運動” (Global Gandhian Movement for Swaraj)を形成するための行動計画を受け取った。主な行動計画のひとつに、”若者100名へのガンジ—流非暴力実践トレーニング”がある。このプランのねらいは、世界の様々な紛争地域の活動家を招待することである。

法王はさらに、グローバルガンジー運動の指揮を正式に依頼された。しかし、チベットの指導者は、聴衆の中の年配のガンジー主義者たちを指してこう告げた。「指導者は皆さんです。私はchela(弟子)、インドの学徒にすぎません。皆さんが師匠なのです。」依頼を受け入れた法王は、ガンジー主義者の功績を称えて「ええ、ええ、わたしはどんなにか幸せです。皆さんは実にすばらしい仕事をしていらっしゃる。」と語った。

インド及び18カ国から訪れた百名を超えるガンジー主義者、社会活動家、学者、思想家、作家、社会的指導者達が、インドに心からの敬意を表する法王の言葉を傾聴した。
「インドは宗教の調和がある国です。実に多くの異なったコミュニティが、この地で多様な宗教的伝統を守りつつ共に生活しています。私の体はチベットですが、心はインドです。」法王は自分の禿頭を指してこう続けた。「チベットの仏教文化はインドから伝わりました。わたしはインドの息子です。」
「インドは非暴力を輸出しすぎたので、今日のインドでは非暴力が不足しています。仏教がビルマ、タイ、スリランカ、日本、韓国、中国、チベットといった国に輸出されたため、現在インドにはほとんど仏教が残っていないこととよく似ています。」と法王は指摘した。
Swaraj Peeth(非暴力と平和のためのガンジーセンター)の主催者ラジヴ ヴォラ氏は「私たちの理解する”インドの自治”に基づいた過去数十年の非暴力の経験を再吟味し、自治の道を歩む行動計画を作成する。」と述べた。
いくつかのインド語と数カ国の言語に翻訳されて、マハトマガンジーの”インドの自治”100回目の誕生日が祝われた。組織委員会議長ニル・ヴォラ博士は、インド各地で開催された同様の記念式典をまとめて紹介し、こう述べた。「この日を祝うにあたり、ガンジーが我々に残して下さった著作と豊かな遺産の恩恵に思いを巡らしましょう。」

法王は、さらに”インドの自治”の二度目のチベット語翻訳を開始した。一度目の翻訳はアムニェ・マチェン・チベット研究センターから出版された。

ウル・アナントハムルティ教授、タイの仏教指導者及び社会的活動家アジャルン・スラク・シバラクサ氏が亡命中のチベット指導者とステージを共有した。


(翻訳:石野ファミリ)