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TCHRDの世界会議への参加を中国が非難

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(2002年5月23日
ダラムサラ(チベット人権民主センター))

中国は再び、チベット人権民主センター(TCHRD)の世界会議への参加の認定に対し、反対を表明した。TCHRDは2002年8〜9月にヨハネスブルグで開かれる、継続的開発のための世界会議(WSSD)への参加を申し込んだ。その申請は、2002年5月27日〜6月7日にインドネシアのバリで会議を行うWSSDの準備委員会によって検討される。

2002年5月14日付の「チベット人権民主センターへの認可に反対」と題された、国連事務総長に宛てた手紙のなかで、国連の中国議会代表は、TCHRDのメンバーは主にチベット独立を支援する「分離主義者」達であると主張している。しかし実際は、TCHRDはチベットの人権に関する状況にのみ考慮する組織であることから、チベット問題に関するいかなる政治的立場もとっていない。

TCHRDは、最近到着したチベット人への最初のインタビューを行い、その情報をレポートという形で世界中に広めるといった、独立した調査を基礎とする人権のためのNGOである。今年、そのセンターはチベットの居住と暮らしの安定についてのレポートを作成し、南アフリカのヨハネスブルグで行われる世界会議で公開する。

TCHRDのツェワン・ラドン女史によると、「TCHRDの活動は、社会的発展を目的とした世界会議の範囲にあてはまるものである。人権は継続的開発に必須の問題である。継続的開発は、それによって影響を受ける人々によって意味のある参加が行われるといった、人権の守られる枠内のみにおいて達成される」とのことである。

王氏はその手紙の中で、「我々は、中国との近い協力関係の中で、肯定的かつ具体的な貢献を行ってきたNGO団体の価値を認め、また支援する…」と言っている。TCHRDは、もしも、政府と「近い協力関係」にあるNGO団体のみが国際会議に参加することが認可されたならば、それは危険な先例になるであろうと考えている。

中国は、似たような状況で昨年行われた人種差別に反対するダーバン会議(WCAR)へのTCHRD参加の認可に強く反発した。しかし、WCAR準備委員会のメンバーはセンターの活動を調査した後、TCHRDの参加に投票を行った。「センターは同様の客観性をWSSDの準備委員会のメンバーに期待します」と、ツェワン・ラドン女史は述べている。