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ダライ・ラマ法王による10日間のカーラチャクラ灌頂 

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(2012年1月2日 ブッダガヤ Phayul)

1月1日、小雨の降る中、チベットの宗教指導者ダライ・ラマ法王による、ブッダガヤでの10日間のカーラチャクラ灌頂が始まった。

チベット、ヒマラヤ地方、ブータン、韓国、中国そして欧米各国からの数万人におよぶ信者らが法王の教えを聴くために天幕の下に集った。

76歳のチベット指導者、ダライ・ラマ法王は灌頂を受けるために遠路ブッダガヤを訪れた人々、特にチベット本土から参加したチベット人に対し、その労をねぎらった。

「仏陀が悟りを開かれたこの神聖な地にわざわざチベット本土から来られたチベット人の方々、今回のカーラチャクラは特にあなたたちのためにある」

法王は中国人巡礼者らに挙手を求めるとおよその数を確認され、法王の教えをただ闇雲に信ずるのではなく、根拠に基づいて実践するよう説かれた。

「シンガポールやタイなどさまざまな国から多くの中国人が来てくれた。中国本土から参加してくれた人たちもいる。残念なことだが中国指導者の中には、仏教は反中国的なものと考える保守的な人たちもいるようだ」と法王はおっしゃった。

欧米各国の信者に「新年おめでとう」と挨拶をされると、法王は32回目(初回は1954年、チベットのラサで行われた)となるカーラチャクラ灌頂を始められた。

正式な人数はまだ未発表だが、チベット人参加者数は過去最高になるだろうと見られている。

明け方降り始めた小雨はダライ・ラマ法王の一日のプログラム終了とともにおさまったが、巡礼者、特にテントで宿泊する人たちには不都合も生じたようだった。それでも文句を言うものはほとんどいない。というのも法話とともに始まる雨は縁起の良い慈雨だとチベット人は信じているのだ。