(2016年11月8日 法王庁)
8日正午過ぎ、ダライ・ラマ法王は成田空港にご到着された。空港では、日本在住のチベット人や日本人信徒ら約200人が出迎えた。今年二度目となる今回の来日では、大阪や高野山での灌頂と法話、また横浜での一般講演などが予定されている。
ダライ・ラマ法王の成田空港へのご到着を待つチベット人の子ども。
成田空港に到着されたダライ・ラマ法王を、伝統的な歓迎でお迎えするチベット人たち。
8日正午過ぎ、ダライ・ラマ法王は成田空港にご到着された。空港では、日本在住のチベット人や日本人信徒ら約200人が出迎えた。幼い子どもを抱いて頭を下げるのは、10代で来日し、日本の学校を卒業して独り立ちした元チベット難民留学生たち。チベット人にとって、子どもが法王からじかに祝福を受けることはなによりの幸せだ。法王は、12月下旬に出産予定というチベット人女性に歩み寄り、自身の法名テンジン・ギャツォの一部をとって「テンジン・ナムドゥル」とおなかの赤ちゃんに名前を授けられた。テンジンには「仏の教えを司るもの」、ナムドゥルには「悟りをひらくもの」という意味がある。
空港ロビーで、テレビ局の女性リポーターからマイクを差し出され、来日について質問を受けるダライ・ラマ法王。「訪日中は、若い人たちとの交流を大切にしたい。(若い人たちは)平和な世界を作るための将来への責任を持っているからです」と語った。そして「物質的な豊かさだけでは心の幸せはもたらされません」と内面の価値に目を向ける重要さを強調。熱を込めるあまり、ついにはリポーターの手ごとマイクを力強く握りしめてしまった。
成田空港から成田市内のホテルへのご出発をお見送りする人々に手を振られるダライ・ラマ法王。
ご滞在先の成田市内のホテルに到着され、スタッフに挨拶をされるダライ・ラマ法王。
成田市内のホテルに到着され、幼い子供に優しく声をかけられるダライ・ラマ法王。額を合わせて、赤ちゃんと優しく見つめ合う法王。未来の子どもたちに何を伝えようとしているのだろう。仏教の説く「愛と思いやりの気持ち」はいつも身近なところにあることを気づかせてくれる。