2022年5月26日
スタッフ・リポーター
東京: 2022年5月17日に、パンチェン・ラマ11世ゲンドゥン・チューキ・ニマの強制失踪から27年目を迎え、ダライ・ラマ法王日本・東アジア代表事務所は、日本の国会議事堂前の衆議院第二議員会館にて勉強会と記者会見を開催した。衆議院議員で日本チベット議員連盟事務局長の石川昭政氏、早稲田大学・教育総合科学学術院の石濱裕美子教授、スーパーサンガ(宗派を超えてチベットの平和を祈念し行動する僧侶・在家の会)の小林秀英副代表らがパネリストとして参加した。動画リンク(Facebook)
司会の石川昭政氏は参加者を歓迎し、約27年前に中国共産党指導部が幼い転生僧とその家族を誘拐した、パンチェン・ラマ問題の経緯について簡単に紹介した。
代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士は、「昨日のチベット、今日のウクライナ、そして明日は!」と題した講演を行った。70年前、チベットの悲劇を世界は無視し、それによっていかに中国や他の全体主義政権の領土侵犯を助長したのかについて語った。そして、チベットとウクライナの問題との類似性を指摘した。中国のチベット、ウイグル、南モンゴルへの侵略とロシアのウクライナへの侵略に対して国際社会が沈黙し続けることは、さらなる犠牲と侵略を生むことになると警告した。
またアリヤ代表は、パンチェン・ラマとその家族の即時解放を要求するプレスリリースを発表した。また、チベット人の宗教の自由を認め、ダライ・ラマ法王を含む転生仏の選定への干渉をやめるよう、中国の指導者に要求した。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻の即時停止と和平交渉の開始を要求した。全文はこちら。
早稲田大学・教育総合科学学術院の石濱裕美子教授は、チベット仏教における輪廻転生制度について説明し、チベット人が転生僧をいかに深く尊敬しているかを語った。「チベット人は中国共産党の指導者が任命した転生僧を決して認めないし、尊敬することはないでしょう」と、中国がこの輪廻転生問題に干渉すべきでないと述べた。また、チベットの宗教文化は、平和と調和を促進する大いなる可能性を秘めていると述べた。
司会の石川昭政氏は参加者を歓迎し、約27年前に中国共産党指導部が幼い転生僧とその家族を誘拐した、パンチェン・ラマ問題の経緯について簡単に紹介した。
日本チベット議員連盟の前事務局長である長尾敬氏も参加し、チベット問題への支援について語り、「チベットは今、閉ざされた国となっている」と述べた。今回の「昨日のチベット、今日のウクライナ、そして明日は!」という議題に、深いメッセージを感じていると述べました。
チベット情勢、焼身抗議自殺、宗教的迫害などに関する質問に、各講師が対応した。その後、配布された4冊の書籍『連れ去られたチベットの少年』『チベット侵略〜中国共産党100の残虐行為』『チベット問題解決の中道政策とその他の関連資料』『チベットとダライ・ラマ法王』について、アリヤ代表から説明した。
勉強会と記者会見には、日本の国会議員やそのスタッフ、メディア関係者、チベット支援者、在日チベット人など約30人が参加した。
――ダライ・ラマ法王日本・東アジア代表事務所による報告
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(翻訳:S.Suzuki)