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第9回チベットに関する世界国会議員会議(WPCT) 地域別行動計画

第9回チベットに関する世界国会議員会議(WPCT) 地域別行動計画

民主主義国家の国会議員は、外交政策を策定し、意識を高め、人権を保護するという特別な力をもっています。中国による弾圧と偽情報に対抗し、公正な解決策を推進するために、みなさまの支援が不可欠です。中国共産党の支配下にあるチベットにおける人権侵害、文化弾圧、環境破壊が続いていることを考慮し、私たちは民主主義国家に対し、チベット人の尊厳・自由・環境保護に対する正当な願望を支援するよう強く求めます。以下は、チベット擁護活動と政策関与を強化するために提案された草案です。

A. チベットに関する議会の行動

  1. チベット・中国紛争解決促進法、マグニツキー法、チベット政策支援法(TPSA)のような法案を制定する
  2. チベット問題に関する高官特別調整員の任命を推進する
  3. チベットへの相互アクセスに関する規定と、弾圧に責任のある中国当局者への制裁を施行する
  4. チベット関連法案に対する超党派、複数党派の支持を促進する
  5. 国会および州議会で「チベット擁護の日(Tibet Advocacy Days)」を主催する
  6. より広範な中国政策の一環として、チベットに関する統一されたEU戦略を確立する
  7. チベットにおける国連およびEUの人権機関の自由なアクセスを要求する
  8. 各国議会および欧州議会におけるチベット支援グループの設立と強化を支援する
  9. チベットの政治犯と環境問題に関する決議を奨励する
  10. 中国による離散したチベット人への国際的な越境弾圧に関する国会公聴会を開催する
  11. EUの気候政策とチベットの環境ガバナンスの透明性を求める声を結びつける
  12. チベット主導の環境研究と国境を越えた生態学的パートナーシップに資金を提供する
  13. チベットに関する決議と動議を可決する
  14. チベットにおける人権侵害を非難する決議を提出し、可決する
  15. チベットの歴史的地位と自決権を認める動議を支持する
  16. チベットの生態学的重要性を認識し、ダム建設、採掘、森林伐採、強制移住などに対する懸念を表明する
  17. チベットでの弾圧に責任のある中国当局者に対して、マグニツキー法に基づく制裁を主張する
  18. 勢いを維持するため、議会内のチベット支援グループに参加または設立する
  19. 政党や国を超えて協力し、協調的な行動と声明を発表する
  20. チベットの指導者、亡命者、専門家を招き、ブリーフィング、対話、公聴会を開催する
  21. 中華人民共和国の枠組みの中で真の自治を求める「中道アプローチ」に対する政治的・財政的・外交的支援を強化する
  22. ダライ・ラマ法王の転生プロセスを中国政府の干渉から守る
  23. チベットの元政治犯の証言を聞くための公聴会を議会で開催する
  24. 中国の弾圧による迫害から逃れるチベット人の亡命保護を支持する
  25. 中国に対し、ダライ・ラマ法王または選出された指導者の代表者との停滞している二国間対話を再開するよう圧力をかける
  26. チベットの宗教的習慣における輪廻の過程を操作し、支配しようとする中国政府のあらゆる試みを非難する
  27. 民主主義国家、学術機関、国際機関において、中国の国境を越えた弾圧に関する国会討議を開始する
  28. チベットの大義の擁護にむけて活動するため、チベットのための超党派国会議員支援グループを強化する
  29. 各国議会において、チベット擁護のための国会議員と民間団体の連合を結束する
  30. チベット気候問題キャンペーンを国際的に推進する
  31. チベットの状況を考慮し、各国政府に説明責任を負わせ、中国との関わりに関する政策に疑問を呈する
  32. 中央チベット政権(CTA)の所在地(ダラムサラ、インド)で開催されるダライ・ラマ法王90歳の誕生祝賀行事に国会議員代表団を派遣する

B.  チベットに対する政府レベルの行動

  1. 中央チベット政権(CTA)への長期的な支援を制度化する
  2. 中国政府が地名などの歴史的事実を中国語に歪曲しようとしていることに対し、外務省が警告を発し、報道声明を発表する
  3. 亡命チベット人に対するあらゆる形態の国際的な越境弾圧を監視し、対処する
  4. チベットを中心的課題とし、人権および中国政策に関する地域連合を結成する
  5. チベット語メディアおよびチベット系移民ネットワークに資金を提供する
  6. 国連の枠組みを通じて、チベットの文化と環境の監視を強く求める
  7. 国立機関における芸術・文化展でチベットを紹介する
  8. 人権と環境に関するフォーラムでチベット問題を紹介する
  9. 共通の文化的共存のテーマについて、先住民族、宗教団体、学術コミュニティと連携する
  10. 宗教・文化交流プログラムを導入する
  11. 学校、大学、市民社会にて、チベットに対する意識を高める
  12. チベット亡命コミュニティの指導者を支援し、チベットの文化と言語を保存する
  13. 中国との二国間関係や貿易関係において、人権が組み込まれることを要求する
  14. 教育、医療、文化保存などを含む、チベット亡命社会への資金と支援の拡大を求める
  15. 政府および国際機関に対し、市民的及び政治的権利に関する国際規約第1条を含む、1961年の国連総会決議 1723XVI)の自決権を支持し、国際的に行われている越境弾圧に関する国際条約の採択に向けて取り組むよう呼びかける

C.チベットに対する国連レベルの行動

  1. 国連人権理事会において、中国の説明責任を追求する
  2. 国連人権高等弁務官によるチベットへの調査団の派遣を要求する
  3. COPサミットや国連気候変動枠組条約(UNFCCC)における、世界的な環境と気候に関する対話にチベットが参加することを提唱する
  4. 国連人権理事会、UNFCCC、少数民族問題において、チベット代表のオブザーバー席獲得を推進する
  5. 以前のミャンマーに関する国連特別報告者のような、チベットの人権状況に関する専任の特別報告者または独立した専門家の任命を求めるキャンペーンを行う。
  6. 主要な国連会議中(ジュネーブの人権理事会、ニューヨークの総会)において、チベットの専門家、元政治犯、支援活動のリーダーを招いて定期的に開催されるサイドイベントに資金を提供する
  7. 国連に対し、新彊へのアクセス要求と同様に、独立した観察者、人権監視員、ジャーナリストのチベットへの自由なアクセスを求めるよう要請する。
  8. 国連人権高等弁務官に対し、世界的な人権報告の一環として チベットに関する最新情報を定期的に発表するよう要請する
  9. 国連加盟国として、また複数の条約に署名する国として、中国に説明責任を問う
  10. チベットを国際的な気候外交の枠組みに組み込むことを求める
  11. 人種差別撤廃委員会(CERD)、経済的、社会的および文化的権利に関する委員会(CESCR)、拷問禁止委員会(CAT)などの委員会と連携し、シャドウレポートを提出し、チベットにおける人権侵害の報告書を提出する
  12. チベットにおける信教の自由、文化的権利、少数民族の権利、恣意的拘束に関する国連特別報告者による訪問またはテーマ別報告を要請する
  13. 中国に対する普遍的定期審査(UPR)において、宗教弾圧・言語の権利・植民地的寄宿学校・監視体制などチベット特有の問題を取り上げるよう加盟国に促す
  14. チベット高原の脆弱な生態系バランスを維持するために不可欠であり、チベットの環境を管理する遊牧民への支援を呼びかける

202564日に東京の衆議院第一議員会館の国際会議室において開催された第9回世界チベット支援議員会議にて、全会一致で採択する。

オリジナル記事


(翻訳:Yuki