2025年4月30日

2025年4月30日、ブリュッセル:欧州議会人権小委員会の委員長ムニール・サトゥリ欧州議員(MEP)と、対中国関係代表団の委員長エンギン・エロール欧州議員(MEP)は、チベット仏教の著名な指導者トゥルク・フンカル・ドルジェ師の不審死に関して、駐中国欧州連合(EU)大使に連名で書簡を送った。
同時に、人権小委員会の委員長は、同様の懸念を表明する別の書簡を、駐EUベトナム大使にも送付済みである。
両書簡では、トゥルク・フンカル・ドルジェ氏の死の説明がつかない状況や、家族の同意なしにベトナムで遺体が火葬されたことに対し、重大な懸念と深い憂慮が表明されている。
両委員長は、中国およびベトナム当局に対し、トゥルク・フンカル・ドルジェ師の失踪および死去の経緯を明らかにするため、透明性があり、独立かつ公平な調査を実施するよう求めている。
リグジン・ゲンカン代表は、トゥルク・フンカル・ドルジェ師がベトナムで中国当局の拘束下にあった際に起きた不審死について、人権小委員会と対中国関係代表団の両委員長の迅速かつ原則に基づいた対応に対し、心から感謝の意を表すとともに、近年、両委員長との間で行われた誠実かつ建設的な意見交換についても言及した。
「トゥルク・フンカル・ドルジェ師は、広く尊敬を集める精神的指導者であり、彼の不審な死と、説明のないまま急速にベトナムで火葬されたことは、世界中のチベット人社会に深い悲しみをもたらしています。
この状況を踏まえ、私たちは引き続き、透明性と独立性を確保した調査の実施を強く求めています。
私たちは、両委員長の積極的な関与に深く感謝するとともに、このような憂慮すべき事件が無視されたり、繰り返されたりすることのないよう、国際社会の関心が持続的に寄せられることを強く望みます。」
— ブリュッセルのチベット事務所による報告


(翻訳:中山直子)