2026年2月9日

ダラムサラ:ダライ・ラマ法王とジェフリー・エプスタイン氏を結びつける根拠のない捏造報道(主に中国政府系メディアにより特定の意図のもとに拡散された報道)を受け、中央チベット政権の危機管理委員会は、カシャグ(内閣)と協議のうえ、米国司法省が最近公開した文書を徹底的に精査した。
チベット・コンピュータ・リソース・センター(TCRC)が厳格な方法論に基づき、エプスタイン関連文書について包括的な技術的・文脈的分析を行うなど、徹底した精査を実施した結果、委員会は、法王ご自身、またはその代理人によるジェフリー・エプスタインへの直接的な関与、確認、承認が一切ないことを明確に証明した。
1月下旬、米国司法省は「エプスタイン文書透明化法」に基づき、約350万ページに及ぶ関連文書を公開した。その直後、中国チベットオンライン、ザ・ペーパー、CGTNなどの中国国営メディアが法王に対する組織的な中傷キャンペーンを開始し、「エプスタイン文書」を利用して、法王の模範的かつ世界的に高く評価されている名声を傷つけようとした。
これに対し、法王庁は2月8日に報道声明を発表し、「エプスタイン・文書」に関する最近の一部のメディア報道やソーシャルメディアの投稿は、ダライ・ラマ法王とジェフリー・エプスタイン氏を結びつけようとするものです。法王がエプスタインと一度も面会したことがなく、また、法王に代わって誰かにエプスタインとの面会や交流を許可したこともありません。私たちは、法王がエプスタインと面会したことも、法王の代理人によるエプスタインとの面会や交流を許可したこともありません。」と述べた。
米国司法省が公開した文書をもとにチベット・コンピュータ・リソース・センター(TCRC)が行った分析によると、「Dalai Lama」(ダライ・ラマ)という表記は154回、「Dali Lama」(ダリ・ラマ)は59回登場しているものの、多くは文書の重複によるもので、重複を除くと、「Dalai Lama」(ダライ・ラマ)と「Dalai」(ダライ)は合わせて59回、「Dali Lama」(ダリ・ラマ)は9回のみである。
この分析は、正確性と再現性を確保するために、文書の取得、テキスト抽出と正規化、キーワードパターンの照合、文脈解析、重複排除とクラスタリング、分類など、複数の段階を経て実施された。
委員会は、ダライ・ラマ法王への言及はあくまで第三者によるものであり、多くは非公式、推測的、または文脈上のものにとどまるものが多く、法王とエプスタイン氏との間の交流、関係、コミュニケーションを証明するものではないと判断した。
したがって、中央チベット政権は、米国司法省が公開した文書を徹底的に分析した結果、法王とエプスタイン氏との面会、関係、書簡のやりとりを示唆するいかなる主張も全く根拠がなく、誤情報・虚偽情報に該当すると結論付けている。
残念ながら、中国国外の一部メディアは、未検証かつ虚偽の情報に基づく報道を行った。これを受け、中央チベット政権の政治担当事務局長であるタシ・ギャツォ氏は、インドの英字経済紙「フィナンシャル・エクスプレス」の編集者に対して、2026年2月2日付で掲載された「ダライ・ラマ法王は2012年にジェフリー・エプスタイン氏と面会、新たなメールで169回名前が言及される」という記事を巡り、正式に書簡を送った。
中央チベット政権は書簡の中で、「これらの『言及』は、ジェフリー・エプスタイン氏との面会や、エプスタイン氏から受け取った寄付(求められた場合も含む)があったことを示すものではありません。また、米国司法省がこれまでに公開した「エプスタイン文書」に含まれる、電子メールの通信、特に2015年から2017年までのやり取りは、エプスタイン氏とその関係者がダライ・ラマ法王との面会を取り付けようとした内容にすぎません。中でも2015年5月10日付のメールは、“ダライ・ラマ法王が2012年にジェフリー・エプスタインと面会した”というマイケル・ウルフ氏の主張を明確に否定しています。当該メールの内容は、エプスタインが2015年時点でも法王との面会を必死に画策いたことを示しており、法王ご自身が2012年またはその他の時期にエプスタイン氏と会ったことは明らかにありません。」と述べている。
これらの主張が虚偽であるとから、特に米国において、信頼ある国際報道機関は、いずれも、この誤解を招く内容を支持する報道を行っていない。
同様に、ダライ・ラマ法王の公式ウェブサイトにも、そのような疑惑の会談の記録は一切なく、同ウェブサイトでは、1959年から現在に至るまで、法王のあらゆる会談や活動を記録し、公開している。
情報が操作されやすくなっている今、中央チベット政権は独立した報道機関に対し、取材や報道の際には徹底した事実確認を行い、虚偽情報や根拠のない疑惑を広める既得権益団体の手段となることのないよう呼びかけている。
(翻訳:かおり)




