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中国とチベットの代表団、ジュネーブでの“チベットに関する異色会議”で会談

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(2009年8月4日 Tibet.Net )

ダラムサラ:作家、新聞記者、支持者を含む100名以上からなる中国とチベットの代表団が8月6日—8日、二つの共同体間により良い理解を醸成するための方法を議論し、チベット問題の平和的解決の方法を検討するためにスイスのジュネーブに集うことになる、と主催者が述べた。

和解のための国際共同体(International Fellowship of Reconciliation)及びスイスチベット友好協会(Tibetan Friendship Association)の開催により、世界中から集まった中国とチベットの代表者がこの会議に出席することになる。

「この会議の目的は、二つの共同体間により良い理解を醸成するための方法を議論し、チベット問題の平和的解決の方法を検討することである」と和解のための国際共同体のサイソン氏が7月27日の報道発表で述べた。

「これは中国とチベット両国民の利益のためである」とスイスチベット友好協会のタクツァン博士が述べ、「また、これは中国の長期的発展に役立ち、アジアの平和と安定に貢献するであろう」と付け加えた。

チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ法王は開会式での基調演説を行うこととなっている。また、三日間続く会議にはチベット亡命政権の主席大臣でサムドン・リンポチェ教授も出席する。

1980年代に当時の中国共産党総書記Zhao Ziyangの指揮の元で政治改革委員会に勤務していた、中国の有力なリベラル派の学者であるJiaqi氏が来賓演説者を務める予定である。Jiaqi氏は、中国社会科学院の政治研究機関の主任も務めたことがあり、”文化革命の十年史を含む何冊かの本も著している。

「中国とチベットの市民社会の代表者らは主要な利害関係者として、チベット問題の平和的解決を達成するための重要な役割を果たさねばならない」と主催者が述べた。また、「近年は、より良い相互理解を促すための方法を中国とチベットの関係者が個々に講じてきた。このことがプラスの影響となり、数々の和解イベントを主催した歴史のあるスイスにおいてより大きな集会を催す必要性が感じられるようになった。」と付け加えた。

和解のための国際共同体は、欧州における戦争の恐怖を受けて1919年に設立され、現在に至るまで戦争や戦争準備に対して一貫した姿勢をとってきている。世界中で癒しと和解が必要とされているという認識からIFORの設立者らは、行動の中の愛こそが不公平な政治、社会、経済体制を変えていくという信念に基づいて人間社会のビジョンを考案した。

スイスチベット友好協会は、チベット問題の文化面や社会面というよりは政治的側面における支持を目的として25年前に設立された。同協会はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ法王の非暴力方針の支持者であり、国際人権基準に従いチベットの人々の宗教、文化、言語、アイデンティティーの権利を擁護している。


(翻訳:櫻木晴子)