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ラサ“抗議行動”で76人に判決:中国報道

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(2009年2月11日 Phayul.com )

[ダラムサラ ]昨年チベットの首都ラサで起きた反中国デモ行進に関して、中国政府は76人に判決を下したと、11日水曜、中国国営メディアは報じた。

国営通信社新華の報道では、この最新情報をチベット人共産党役員ニマ・ツェリン氏によるものとしているが、判決の内容や、かけられた容疑、他の拘束者の消息については明らかにしていない。

しかし最新情報は、法的手続きが進んでいることを示している。チベットの中国当局は11月、チベットの首都で起きた“3月14日暴動”に関わったとして、55人が懲役3年から終身刑までを言い渡されたと伝えている。

昨年3月10日にラサで行われたチベット人僧侶達による平和的抗議活動から、約50年に及ぶ中国支配に対する最大の蜂起が勃発し、チベット人達の間ではこの数十年で最大の抗議行動に発展した。

中国政府は、外国人記者や旅行者を地域から閉め出し、チベット人デモ隊に対し軍事的弾圧を開始した後、“3月14日のデモ行進”の結果について詳細はほとんど発表していない。

北京政府は死者を22人と伝えているが、チベット人支援者達によれば、その何倍もの人数が、抗議行動の間やその後、軍事的弾圧によって殺されているという。

チベット亡命政権のあるダラムサラに拠点を置くチベット人権民主センター(TCHRD)は、判決を受けたチベット人の数は、ラサだけでも中国政府の発表よりはるかに多くなる可能性があると主張している。

センターの資料によると、2009年1月までに少なくとも190人のチベット人が、昨年3月からチベットで起きている一連の抗議行動に参加したとして、チベット自治区(TAR)や他のチベット人居住区の各郡レベルの法廷で、判決を受けたことが分かっている。

センターによれば、その内少なくとも7人が終身刑を、90人が懲役10年以上を言い渡されているという。さらに、何百人ものチベット人が何の容疑もないまま、未だに拘束を受けているという。

中国は先月、この地域で最もデリケートなイベントの一つである、ダライ・ラマがインドへ亡命した3月蜂起失敗50周年に先立ち、一斉捜査に着手した。

さらなる抗議行動の可能性に備え、ラサ公安当局は犯罪に対する“厳打”キャンペーンを開始し、住宅地域やインターネットカフェ、バー、賃借部屋、ホテルや民宿に対する強制捜査を行ったと、国営メディアは報じている。

報道によれば、1月18日のキャンペーン開始以降、少なくとも81人が拘束され、5766人のチベット人が検挙されたという。


(翻訳:熊谷惠雲)