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チベット活動家、ケリー米国務長官訪中時に自宅軟禁

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(2014年7月9日)

2014年6月23日にチベット人作家ツェリン・ウーセルさんが公開した自身の写真。中国北部の内モンゴルで撮影。今回の米中会談はジョン・ケリー米国務長官を迎えて中国での開催だが、7月9日水曜、ウーセルさんは夫とともに北京で自宅軟禁下にあると語った。 (AP Photo/Wang Lixiong)

(ディディ・タン)

北京(AP通信)-北京在住のチベット人女性作家ツェリン・ウーセルさんが水曜、夫の王力雄氏とともに自宅軟禁下にあることを明かした。中国では今回の米中戦略・経済対話が開催中で、ケリー米国務長官が北京入りしている。 ウーセルさんはチベット族人権活動家。火曜の夜、夫妻が北京の自宅に戻った直後、中国治安当局者が自宅に訪れたという。当局は軟禁の理由を明かさないが、ウーセルさんは米大使館から夕食会への招待を受けており、おそらくはケリー国務長官が同席するこの夕食会に関係していると考えている。在北京米大使館は同日、これに関するコメントを控えた。

ツェリン・ウーセルさんは米政府より2013年度「国際勇気ある女性賞」の表彰を受けたが、北京当局より渡米が認められず、ワシントンでの授賞式に出席できなかった。授賞式でケリー国務長官は、チベット族の人権が侵される状況下でその状況を伝えるウーセルさんの勇気ある執筆活動を称賛した。「中国当局がチベットからの情報発信を阻止しようとしても、ツェリン・ウーセルさんはチベット人の声を世界に伝えてきた」 表彰式でのケリー国務長官のこのコメントは米国務省のホームページに掲載されている。

米大使館から水曜の夕食会への招待の電話を受けたとき、ウーセルさんは夫の王氏と北京を離れていた。夕食会の出席者の名前は告げられなかったが、ウーセルさんはケリー国務長官かもしれないと思ったという。昨年の表彰式後、ケリー氏から手紙が届いていたからだ。「もしお会いできるなら直接お礼を申し上げたかった」とウーセルさんはフェイスブック上の自身のページで述べた。「でも残念ですが自宅に軟禁されています」