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チベット民主主義記念日に寄せたカシャック(内閣)声明

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(2002年9月4日
チベット亡命政権主席大臣サムドゥン・リンポチェ教授)

チベットに民主主義が設立されてから42周年目を迎える今日、チベット内外に在住するチベット人、チベットに多方面から援助の手を差し伸べてくださった外国の政府や議会関係者、政府団体及び非政府団体、スチューデント・フォア・フリーチベット(SFT)のメンバーの方々に対して、カシャック(内閣)を代表してご挨拶を申しあげたい。アーリヤ人の土地インドで3000年間に渡って広く普及している「人民の法則」と呼ばれる政治体系は、世界中のいたるところで多くの国々に応用され、実践されてきました。この斬新な政治体系は民主主義と呼ばれ、以来たくさんの国の人々を魅了してきました。民主主義を求めて多くの人が命を落とし、また何年もの間辛苦を重ね闘争してきたことは、よく知られた事実です。しかし、私たちチベット人は、ダライ・ラマ法王の愛、慈悲、そして知的なご指導によって、他国の人々が民主主義獲得のために体験してきたような辛苦を味わうことなくありがたい民主主義を授かることができました。

この42年間、チベット人によって選任された亡命チベット代表者議会、そしてチベットの政治の将来を反映する組織の枠組みを持つにあたり、政治活動および政治的知識に関して30年間学んできました。そして、ようやく議会が拡張し、立法、行政、司法のそれぞれの柱がともに段階的に検討を重ね、平衡を保ち、完全に一緒に1991年憲章の完成にこぎつけることができました。このことは、意思決定の権限が亡命チベット代表者議会またはチベット人にあるという政治体制が設立されたことを表しています。

今日のチベット人に必要な事柄を強化する憲章の中の法を活用した政治運営を11年間行いましたが、チベット人亡命者の民主的な権利が飛躍的に向上したことは誇らしい限りです。特に、ダライ・ラマ5世を基礎としたガデン・ポタン政権が毅然として混乱を招くことなく存在しながら、全ての民主主義的利点を兼ね備えた政治体制を進めることができたということは、驚くべき事実です。

ここでもう一度、将来の長期的な目標に向かって日々努力し前進することは、全てのチベット人、特に伝統的教育と近代的教育の両方について深く理解している若い世代のチベット人に対する歴史的義務であることを述べます。今日の輝かしい瞬間を回想し、亡命政府の民主主義の過程におけるこうした発展を考えると、チベット亡命政権の今後の課題と信条は民主主義の体制と基本に同じくするところが大変多く、これからもチベット亡命政権は、ひとつの法的及び立法上的政府として民主主義の道を歩むことができると思います。

しかしながら、組織化された地方議会、チベット難民たちによる地方リーダーの選挙、そして(亡命チベットの)地方議会のリーダーらの責務は、亡命チベット憲章やダライ・ラマ法王の希望のレベルまでまだ達しておらず、満足のいくものではありません。そのため、第12代カシャック(内閣)は、チベット人から直接選任された地方権力者をできるだけ多く確保しようと努力しており、また亡命チベット人憲章の中で明確に提示されているように、強大な潜在能力を与えて地方議会を強化させようとしています。私は亡命チベット代表者議会および一般大衆に対し、このような目標に向けた私たちの試みを援助していただきたい。

私は、ダライ・ラマ法王の「五項目和平プラン」ならびに「ストラスブール提案」を基盤に、中国政府の指導者たちとの和解交渉を通して、チベットの3つの地方アムド、ウー・ツァン、カムが完全な自治とチベット人の民主的なシステムが備えながら統一が実現していくよう、全てのチベット人が力を合わせていくことを強く希望します。

最後に、ダライ・ラマ法王のご長寿と願いが成就されることを、そしてチベット国内のチベット人及び亡命中チベット人の双方が、民主的過程の全ての局面において民主主義的社会の復興を程なく迎えることができるよう祈ります。